「環境経営システムを導入しなければこれからの企業経営は成功しない」と言われるようになってから久しい。
実際、企業経営者と話をすると
「環境を意識しない経営はありえない」
「環境に配慮した企業経営をするのは時代の要請だ」
「企業活動で得た利益を地球環境維持のための還元するのは当たり前だ」
といった声はよく耳にする。
しかし、実際のところ、多くの「環境経営システム導入企業」が「表面的な環境活動」で終わっている状況をよく目の当たりにする。
ここでいう「表面的な環境活動」とは、いわゆる「紙、ごみ、電気」の削減である。
大雑把にいえば、環境経営システムに取組むことで、主に次の3つについての管理は徹底されることが期待できる。
それは、
◇環境負荷の削減
◇業務活動に関連する法規制やその他の要求事項の順守
◇緊急事態の想定と対応手順の整備による予防対策と発生時の影響の低減
である。
この中で「環境負荷の削減」について、誰でがすぐにイメージするものは、「節電」「節水」「廃棄物の削減」といったことであろう。
具体的な行動としては、「こまめに電気を切る」「水道の蛇口を出しっぱなしにしない」「ごみの分別の徹底」といったことになるであろう。
もちろん、これらのことも大事ではある。
これらが徹底できていなかった企業において、ひとりひとりが、これらを徹底的に意識し、心掛けることで、年間の経費はそこそこの額になるだろう。
ただ、繰り返すが、それでは「表面的な環境負荷削減活動であり、すぐに終息して永続的な環境経営」は実現できない。
そもそも論であるが、「環境負荷削減」には、大きく2種類ある。
それは、
◆企業内部の環境負荷低減
◆製品やサービスを通じてのユーザーサイド(社会全般も含む)での環境負荷削減
である。
前者については、先ほど述べたような「節電、節水、廃棄物の削減」といった「しつけレベル」の行動規範的なものもあるが、いわゆる「業務の効率化」「業務改善」「不良品やクレームの削減」「環境リスクの排除」などを通じた環境負荷削減がある。
この部分に取組まなければ、表面的な環境負荷削減に終わってしまい本質的な活動とならない。
また後者については、例えば、省エネルギー化や長寿命化、低騒音型、メンテナンスフリーの部品使用の機器を設計することで、ユーザーサイドの環境負荷削減が実現できるのだ。
しかし、こうした環境負荷削減に取組んでいる企業は少ない。
「設計部門」に関しては、まだ、このようにイメージしやすいので、環境に配慮した企業活動をしていることが多いが、特に、間接部門と言われる部門は、悲惨で、まさに「表面的な環境活動」で終わっている。
例えば、「購買部門」。
この部門は、製造業であれば、資材や部品の購買先を決定したり、協力工場を選定したりするのが仕事だ。
仕事としては「モノを直接作る」わけではないので、直接的な仕事は事務仕事が中心となる。
そのため、環境負荷として「パソコンの利用による電気の使用」や「協力工場への訪問にともなうガソリンの使用」といった「表面的な環境負荷」しかピックアップされてこない。
しかし、「グリーン調達を推進する」ことや「環境負荷や法規制違反や事故の発生などリスクの低い外注先を選定する」といったことを通じた「環境負荷削減」につながる業務活動がある。
けれども、こうした部分はピックアップされていない=環境負荷削減の対象として管理されていないケースが殆どである。
「環境経営システムを導入して経営改善を実現する=企業経営を成功させる」ためには、「表面的な環境活動」から企業本来の業務活動をピックアップし、どのように「環境と繋がっているか」を認識することが成功のカギなのである。
こうした「本質論」まで踏み込まずに「環境に取組むと利益と相反することばかりである」とはっきりおっしゃる経営者が現実的に多いのも事実で、なんとも残念だと思う。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ363号より)
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