以前、コールセンターのコンサルティングをしたことがある。
コールセンターなので、1日に、何百件もの電話が入る。
その電話の内容を、「苦情」「要望」「相談」「問い合わせ」に分類、分析し、その企業の商品やサービスの改善に繋がるための仕組み作りをアドバイスしたのだ。
コールセンターの現状分析をする中で、教わったこともある。
わたしは、コールセンターの仕事の効率化やその会社の商品やサービスの改善のための仕事のやり方をアドバイスすることはできても、苦情など電話を掛けてくるユーザーに対する具体的な「話法」については、やはり、現場で何年も働いている人たちの方がノウハウを持っている。
例えば「マシンガンのように激しい言葉が浴びせかけられている場合」のポイントは、
◇相手の脳にうっ積したマグマは全部出させてしまわないと場はおさまらない
◇面倒くさくなって相手の話の腰を折ったり、遮ったりしてはいけない
◇じっと相手の話を聞く
◇聞く時の態度が悪くほかの事を考えているような印象を与えてしまうと、ますます怒りだす
◇適当な相槌を打ちながらタイミングをはかってオウム返し話法を用いる
と言うことを認識しておくことだという。
あと、いくら、お客さまのお怒りがごもっともでも、「ごめんなさい」「申し訳ございません」をたびたび繰り返すと「謝れば済むと思っているんだろ」と逆に怒られるので、「なるほど、ご意見ありがとうございます」といったように、別の言葉を挟むことも大事なのだそうだ。
また、「相槌を打ちながらタイミングをはかってオウム返し」する効用は、
◇相手の気を鎮め、
◇問題点も明らかにし、
◇こちらの対応を決定する
といったことが同時に行うことができるそうだ。
例えば、
「お前の所の○○は、□□で××じゃないか」
といわれた時は、
「申し訳ありません。私どもの○○は、□□で××だったのですね」
「そうだ。だから●●で△△になってしまったじゃないか」
「それは本当に申し訳ありませんでした。
○○が□□で××だった為に●●で△△になってしまったんですね」
「そうだ・・・・。」
このように、相手のいった言葉をその通りに受けて、確認するように投げ返すわけです。
すると、相手は自分の言わんとすることが伝わってしまえば言う言葉を失ってしまうのです。
このように、コールセンターには、お客さまからの声に対して、タイプ別に、どのようなやり取りがスムーズに話を進められるのか、色々なノウハウがあるので、勉強になった。
もちろん、コールセンターは、あくまでも、商品やサービスに対する「苦情や問い合わせなどの窓口」である。
つまり、電話を掛けてきた方への最善のコミュニケーションはもちろんノウハウを蓄積し、適切な応対をすることは言うまでもない。
しかし、お客さまからの声を収集し、分類、分析することで、商品やサービスの改善につなげることこそ、根本的に会社が取り組まなければならないことなのである。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ369号より)
【好評発売中!】
『ちょロジ ニュースで学ぶ7つの思考法』(パブラボ刊)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4434176552/bloglogcom-22/ref=nosim/
【よかったらメルマガ読者登録お願いします♪】↓
(パソコンでアクセスしている方)
http://www.mag2.com/m/0000218071.html
(携帯でアクセスしている方)
http://mobile.mag2.com/mm/0000218071.html