2004年から2011年までプロ野球中にとドラゴンズの監督を務め、在任中はすべてAクラス入りを達成し、4度のリーグ優勝と1度の日本一に輝いた落合博満氏(現、中日ドラゴンズゼネラルマネージャー)が2011年に上梓した「采配」に「次世代リーダーの見つけ方、育て方」について書かれた章がある。


タイトル(キーワード)を挙げると、

◇プロフェッショナルは段階を踏んで育てる

◇監督の仕事は、選手ではなくコーチの指導

◇世代交代、配置転換はタイミングがすべて

◇「リーダー不在の時代」ではない

◇俺のやり方は、お前のやり方ではない

◇引き継ぎは一切しない

◇誰をリーダーにするか。尊重すべきは愛情と情熱

◇仕事の成果と幸せに生きることは、別軸で考える

というようなことが書かれている。

わたしが印象に残った部分がいくつかあるので、下記に記述してみたい。


『技術、仕事の進め方というものには「絶対的な基本」がある。

 しかし、「絶対的な方法論」はない。』


これは、まさに、プロ野球界に長く関わっている落合氏ならではの想いであろう。

プロ野球は才能のある選手が毎年ドラフト会議の結果、大量にプロの世界に入る。

しかし、殆どの選手が「並以下」で終わってしまう。

この理由を、「先輩やコーチが基本以上のやり方をアドバイスするから」と捉えているのだろう。

つまり「基本を知らなければ徹底的に教えるべきだが、そのやり方は教えない」ということであろう。


ビジネスの世界でも、旋盤の使い方、営業のやり方といった「各業務をする上での基本」は必ずある。

しかし、その基本を身に付けたあとの、技術を高める方法は、人それぞれなのだ。

基本が身についていれば、長所を気づかせて、その長所を活かせるようサポートするのが「正しい育て方」なのだろう。


『監督としての引き継ぎは一切しません』


これは、落合監督が、ヘッドコーチなどから内部昇格して監督になったのではないので、言えることなのかもしれない。

会社でいえば、総務次長だった人が営業部長になるようなケースである。

落合氏は、監督就任時に

「ドラゴンズの目標は日本一になることであり、そのために、ここの選手が1015%実力をアップさせて欲しい。1人もクビにしませんが、1年の猶予を与えるので、チームに貢献できなければ戦力外とします」

と宣言した。

つまり、

「リーダーとしてどういった組織を目指し、そういうプロセスでそこに到達しようとしているかを、部下に明確に示すこと」

がリーダーの役目だと説いたのだ。


「う~ん、そうかな?」と感じる考え方もあるが、人生はゲームだという人もいる。

「自分自身の仕事やプライベート」をどのように「采配」するのがより充実した人生を過ごす醍醐味だとすれば、これまでを振り返るきっかけとなる書である。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ393号より)



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