仕事で、企業のマネジメント監査をしていると、「この目標設定は適切じゃないよなぁ」と感じることがある。

マネジメント監査の用語でいえば「目標設定が効果的でない」ということになるのであるが、「不適合」の「指摘ができるかできないか」と言う点においては、正直、指摘はできない。

結果としては、せいぜい「改善の余地」や「観察事項」といった受審企業側に目標設定に関して再考を促すコメントをして「終了~」である。


「目標設定が効果的でない」最大の理由は、おそらく、目標設定について、企業内部や外部監査において「未達成を指摘されたくない」という発想が働くのであろう。

企業内部の事情は企業毎、さまざまだと思うが、マネジメントシステムの外部監査に限って言えば、

◇目標をどのような経緯で設定するのか

◇目標設定がされており、目標達成のための活動計画が立てられているか

◇目標及び活動計画は進捗が管理されているか

◇進捗管理を実施するなかで反省点や改善点が見いだされ検討され適切な処置が実施されているか

◇目標が未達成となった場合、どのようにその原因が究明、分析されており、処置がされているか

といったことが「必然的に実施される体制になっており、実際実施されているか」を確認するのが監査の目的である。


したがって、「目標の未達成=審査における指摘」ではない。

ざっくりいえば、「目標が達成しようがしまいが管理する体制が確立しているか」をチェックすることが監査の役割なのだ。


話は少し逸れるが、一般的に目標設定においては、その部門や担当者の能力や状況に応じて設定させることが重要である。

すなわち、

◇確実に達成できる目標を設定させる

⇒「できる」と言う自信を持たせるためにやさしい目標設定を与え、徐々にレベルを上げていく

◇少しだけ背伸びさせた目標を設定させる

⇒背伸びしたら届くような目標を与え、モチベーションを継続させつつ、少しずつ高める

◇おもいっきり高い目標を設定させる

⇒従来とは違う発想や仕事に対するあらたな取組み姿勢を引き出すために一般的には「難しい」という無茶な目標を設定して潜在的能力の開花とブレイクを促す

である。


目標設定においては、このあたりが考慮された上で、設定されていれば、「効果的な目標設定」と言うことができるだろう。

その部門や担当者の現状能力と潜在能力、性格を把握した上で目標設定させ、成功裏に導くことが、当事者の気づきや発想の転換やモチベーションを自然と高める結果に繋がるのである。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ344号より)


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