学習塾を経営している友人と話した時のこと。

その友人は、以前は、大手受験予備校の講師をしていた。

その友人に、

「今の仕事で、一番楽しい点、あるいは、苦労が絶えない点はなに?」

と聞いてみた。


すると、即座に、

「どうやって、やる気を出させるか、そのしかけ作りだよね」

と言われた。


つまり、
「知識や解き方の手法は教えたから、あとは君たちの問題だ」

で「塾講師の任務終了」ができたのは、大手予備校時代。

しかし、いまは、
「学んだことを実践してみたい」
「この問題に挑戦してみたい」

「そしてもっと学びたい」
という気持ちにどうさせていくのかが、難しいし、逆に言えば、やりがいがあるのだと言う。


「やる気にさせる仕掛けや仕組み作りがポイント」

・・・私の仕事も同じような側面があります。



「やる気にさせる」といえば、西洋のことわざに次のようなものがあります。

「馬を水飲み場へ連れていくことはできるが飲ませることはできない」

You can lead horses to water,but you can't make him drink.


つまり、水を飲みたくない馬に無理やり水を飲ませることはできないのです。

◇水のある場所を教える

◇水のある場所に連れていく

ことはできても、馬が「自発的に飲みたい」という気になっていなければ、無理矢理、水を飲ませることはできない。


しかし、たとえば、

◇朝から晩まで水を与えなかった

◇ニンジンをエサに1日中、野原を走らせていた

という状況だったら、当然、馬は「自発的に飲みたい」となるでしょう。


これも「仕掛けや仕組み」のひとつでしょう。

ただ、この例は「水」だから生理的に枯渇させれば「飲みたい」とさせることができますが、組織経営においては、

「脳で理解したことが、ストーンと、腹に落ちてきて、スッキリと収まる。

つまり「腑に落ちる」状態を作らなければ、人は動きません。


逆に言えば、「指示されたことや要求されていること」が腑に落ちれば、自然とやる気が芽生えるのでしょう。
「理解はしたけどやる気が出ない」

とは

◇腑に落ちていない

◇納得していない

ということになるわけです、


経営者と従業員の価値観や日々考えていることは、何もしなければ、大きくずれています。

「納得」を得るためには「共感」がなければダメでしょう。

「これをやることは、自分の為にもなるし、もちろん組織のためにもなる」

という「共感と納得」を経営者、管理者、従業員が、お互いに持ちえるような環境を作り出すことが「自発的に水を飲む」ためには必須なのでしょう。


しかし、このような環境を作り出す仕組み作りは、難しいです。

ただ、この点ができるかどうかが、良い経営者、良い上司、良いコンサルタントの役割だし、腕の見せ所なのです。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ333号より)


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