201435日付の「THE PAGE」によると、

「大手IT企業のドワンゴの入社試験有料化に対して、厚生労働省が行政指導を行った」

という。


記事によると、

◇ドワンゴの受験料は2525

◇厚労省が行政指導を行った背景には、お金を払える人だけが採用試験を受けられるという状況が広がっていくことへの懸念がある

◇また、ネット上で賛否両論が戦わされたことも大きく影響している

◇(受験料は)低額とはいえ、受験料を課す企業が増えてくると、何十社も受験する人にとっては大きな負担になってくる

◇お金に余裕のある人は多数の企業を受験でき、そうでない人は受験できる数が減るという事態が生じる可能性がある

と触れていました。


記事を見た感想は、「やっぱり、入社試験に受験料を課す企業が出てきたか」という想いです。

わたし達40代が就職活動をしていた1990年代初頭と違って、現在は、大学の就職課が事実上、学生を企業に振り分けていました。

また、大学卒業年齢層の人口は縮小していますが、大学卒業者自体は、1990年と比較すると、2014年は1.4倍に増えているそうです。

しかし、上場企業の採用枠は増えていない上に、学歴差別批判もあり、どんな大学から、誰でもエントリーできる時代になっています。


こうした事情から、結果的に、一部の人気企業に学生の応募が殺到する、という事態になり、企業の人事課は、業務が停滞する、という状況になっているため、「真剣に自社を希望する学生の応募に振り分けたい」「採用事務経費を確保したい」と考える企業は出てくると思ったのです。


そういう意味では、大学に来た企業からの求人を就職課がうまく振り分けていた時代の方が、企業と学生とのアンマッチも結果的に少なかったのかもしれません。

学生の中には、真剣に「企業研究」している人もいるでしょうけれど、実際のところは「人気企業だし、誰でも名前を知っている会社だから」といった「イメージ優先」でエントリーしまくっている学生の方が多いでしょう。


また、仕事で大手企業に訪問すると、上司が部下に「キミは何年度入社組だったっけ?」というような会話をよく耳にします。

そうです、日本の場合、企業の新卒一括採用が一般的です。

特定の時期に採用する慣習が薄まれば、「就職活動は卒業時だけ」という「お祭り」にならないのかもしれません。


ちなみに、コンサルティング業界の場合は、ほぼ通年で採用しています。

これは、実力主義で人の入れ替わりが激しい、という側面もありますが、そのせいか、昇格人事は、入社年次より業務実績中心です。


個人的には、今の就職活動は、現代の結婚事情と似ているな、と思います。

昔は、恋愛結婚よりお見合い結婚が多い社会でした。

就職活動でいえば、就職課など手配師が、その学生にあった企業を紹介して、振り分けてくれたわけです。

しかし、自由恋愛になると、人気者はますます人気が出て、そうでない人には、まったくそういう縁がない。

さらに話は飛びますが、官製談合が発覚すると刑事事件になってしまいますが、就活にしろ、婚活にしろ、公共入札にしろ、ある程度「手配師が仕切る社会」というのも、全体的には、ものごとがうまくいくことなのかもしれません。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ375号より)


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