元旭化成社長の宮崎輝氏(19091992年)は、生前、

「いかなる大企業といえど、5年間何ら思いきった手を打たず、現状に満足し続けていれば、あっという間に傾いてしまう」

と言ったそうだ。


宮崎氏は、若くして、旭化成の役員、そして社長へと上り詰めたが、常に「抜擢という名の渦中の中の栗を拾う昇進」だったそうだ。

つまり、大企業といえども、大企業病に陥り、組織を継続的に監視・測定し、改善しなければ、いつの間にか組織はよどんで、おかしくなってしまうこと、をリアルに見てきたのであろう。


わたしが、この宮崎氏の言葉を知ったのは、社会人になってからであるが、似たような発想を、大学を卒業する時に、所属していた学生団体組織の後輩たちに対して、

「盤石な組織力がある団体でも、ボンクラ幹部が2代続けば、あっという間に崩壊する。だから、ちゃんと先輩達から教わってきたことや、引き継ぎ資料は、ちゃんと後輩たちに伝承させ、教育して行かないとダメだぞ」

という言葉を残した。


わたしは、大学院に進学したので、6年間大学にいたが、その際に、他の学生団体を見てきて、実感した「想い」を言葉にして伝えたのだ。


ビジネスの世界でいえば、そこそこ歴史がある会社なら、あたり前であるが、学生団体組織の場合、「ボンクラ幹部」が続けば、「次の世代に引き継がれていかない」ことだらけなのだ。
その理由は、

◇大学に対する要望書や企画書など何も資料が残っていない

おそらく

・資料を、個人管理をしているから他の人がわからない

・イベントが終わった頃には面倒臭くなって資料を作っていない

・引継ぎ資料は作ったけど、その場所を次の人が知らない」なんて話もよくあること。
・引き継ぎの重要性を認識していない

といった理由でしょう。


また、逆に、

◇統率力のあるリーダーが卒業すると活動モチベーションが下がる

というケースもあるでしょう。

統率力が抜群にあるカリスマリーダーがいるときは、属人的能力で、学生団体組織は体制や組織の勢いがあるのですが、次のリーダーが育っていないと、「みんなで頑張ろうよ!」と言っても、学生団体組織のモチベーションがいまいち上がらない。

「なんとなくイベントをこなす」

「なんとなく組織が存在する」

という状況が2年も続くと、その学生団体組織に「入って活動したい」という希望者さえいなくなり、勧誘活動もままならず・・・と悪循環に陥り、衰退して、最悪、その学生団体は潰れてしまうのだ。


ちなみに、わたしは、「ボンクラ幹部が2代続いた場合」に備えて、

OB組織との連携システム

◆団体組織の顧問教諭の選定

(学生団体の育成に意欲のある人)

2点を卒業前に整備して大学を去った。


仕事が忙しくて、数年疎遠になった時期もあったが、なんとか私が在籍していた学生団体は活動をそこそこ活発に活動して存続している。

学生以外の影響力が大きくなるのは問題であるが、学生団体組織を継続させる場合は、弱体化した時のフォローシステムを整備しておかなければ、あっという間に、組織は無くなってしまうだろう。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ358号より)


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