ミリオンセラーとなった「声に出して読みたい日本語」(草思社)の著者で明治大学教授の齋藤孝氏は、「考える力をつける」には「考える基礎力まずは身につけることが大事」と著書の中で説いていました。
ポイントを箇条書きで挙げれば、齋藤先生曰く、
◇上手な「制限」が思考を進める
◇つながりの発見が「考える」基本である
◇「考える」とはことばを操る技である
◇「課題設定力」を身につけることが重要
◇具体的なヴィジョンと課題が重要
◇音読は「考えるための脳」を作る
◇算数・数学は効率的チェック機能を鍛えてくれる
◇国語は推測力、比較力を鍛えてくれる
◇考えないと脳が退化してしまう
という。
この中でわたしも激しく同意し、私の持論にもなっているのが「課題設定力を身につけること」である。
ただ「考えろ」では、何もアイディアは浮かばない。
しかし、課題を設定することでアイディアは出しやすくなるのだ。
人は考えることを放棄(サボる、お休みする)すると、単に目の前のことをそれまでの経験で流れ作業をする。
確立した作業においては「身に付いた流れ作業をこなすこと」の方が作業効率は良い。
しかし、「他の方法はないか」「もっと効率的な方法はないか」といったように考えるのを放棄すると、考える力そのものが低下するのである。
話を元に戻すと、積極的に自分自身でものごとを考えるようにするためには「自分に対して課題を設定する」ことが重要なのだ。
人間は、根本的に「楽な方に楽な方に」と流される。
面倒なことを効率的にしたいから文明は発達したのであるが、そのおかげで、考えなくても生きていける時代も到来した。
すると、結果的には人間の脳は退化する。
そうならないためにも「考える習慣」を日常生活を通じて意識的に行っていくことが重要なのである。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ355号より)
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