ビジネスの世界でも、スポーツの世界でも「それは○○でのことだから、このケースでは全く役に立たない」という発言をされる方が、意外と多いです。

特に「その道のプロ(達人)」と呼ばれる人に多く、例えばなしとして、私がすると、鼻から「関係ない」とばかりに聞き流している人がいて、がっかりします。


スポーツの世界でいえば、鍛えるべき要素を仮に「心技体」(精神面・技術面、体力面)と分けて考えるとします。

スポーツには、短距離走や跳躍など「瞬発系競技」と長距離走など「持久系競技」があり、確かに「技術面」では、瞬発系競技の成功事例は、持久系競技には応用できないかもしれません。


しかし、精神面や体力面に関しては、「そのままそっくりは適用できない」としても「置き換えて活用すること(置換力)」で参考にすべき点は多いはずです。

以前、瞬発系競技で、かつて日本のトップにいた方に、練習方法をお聞きしていたら、「持久系には使えないですよ」と即座に言われた。

このときは、かつてトップにいた方に向かって失礼なので、「なるほど、そうですね」と話を合わせたが、内心では「練習に対する取組み方やモチベーションの維持など精神的な部分を参考にしたかったから聞いてたのになぁ、そうあっさりと否定されてもなぁ」と思いました。


話が少し逸れますが、私の仕事の専門の業務改善の世界では、「禁句10ヶ条」ということがよくいわれます。


「禁句10カ条」
◇そんなことは以前やったことがある
◇いろいろやったが,今のやり方が一番いい
◇出来ることならすでにやっている
◇そんなことやってもムダだ
◇確かに案としては立派だが・・・
◇一般にはそうだが,我々には当てはまらない,なぜなら我々は特殊だから・・・
◇それは我々が一番知っている

◇これ以上は良くならない
◇うまくいっているのに何で変えるの?
◇それは業界の常識だから


このような思考の人は、「その道の成功者」であっても、既成概念を取り外すことがしにくくなり「今までの常識」にとらわれやすいです。

私の持論ですが、「禁句10カ条的思考」の人は、「置換力」(成功事例や失敗事例から導き出された法則を自らの環境に置き換えて咀嚼し適用する力)が欠如している人で、「今まで考えたり、試したこともなかった、他の方法はないだろうか?」と発想を変える必要がある際に障害になってしまうのです。


一流アスリートと言われる人でも、ハンマー投げの室伏広治さんや400mハードルの為末大選手は「常識にとらわれない練習方法」を取り入れる方であるが、まさに「置換力」のある方で、そういう方が「常識」を変えていくことができる人なのである。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ332号より)


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