こんな日がいつか来るだろうなぁ、と思っていました。
テレビ番組における「バラエティ番組」か「ドキュメント番組」かは。
2013年10月25日付のスポーツ報知によると、
「フジテレビは24日、人気バラエティー番組「ほこ×たて」(日曜、後7時)の20日の放送で不適切な演出があったとして27日以降の放送を取りやめると発表した」
という。
記事によると、
◇「ほこ×たて」は故事成語「矛盾」にちなみ、相反する特徴を持つ2つのものが戦う内容の人気番組
◇過去には「絶対に穴が開かない金属」対「どんなものでも穴を開けるドリル」などがあった
◇20日の放送ではラジコンカー世界選手権で18年連続優勝経験を持つ広坂さんが操縦するラジコンカーが、元軍人のスナイパーから逃げることができるか、などの内容
◇放送ではラジコンカーが負けたのだが、23日に、広坂さんが番組内容を「全くの作り物」と怒りをあらわにした
◇広坂さんによると、内々で「最初の1分間はラジコンカーに弾を当てない」という約束だった
◇しかし、開始数秒でスナイパーがラジコンカーを撃破し対戦中止
◇放送ではスナイパーが別人に代わり、広坂さんの負けに編集された
◇また番組では2012年10月、猿が広坂さんの操るラジコンカーを捕まえられるかという企画を放送
◇狭いスペースで、猿が車を間隔を保ったまま追い続けるシーンがあるが、広坂さんによると、猿が車を追わないため首と車を釣り糸で結んで走らせた
という。
別の報道によると、広坂さんは、「ラジコンカーの普及に繋がるなら」との想いがあり、番組に協力していたという。
しかし、おそらく「これはやり過ぎでしょ」というラインを越えたため、テレビ局に抗議したが、事実を捻じ曲げて(編集して)放送したため、ブログで事実を公表し、世間が大騒ぎになったわけだ。
フジテレビと言えば、系列の関西テレビ制作の「あるある大事典Ⅱ」の、2007年1月7日放送分で「食べて痩せる食材」として「納豆」が取り上げられた。
しかし、のちに、データがねつ造されて放送したことを認め、番組は打ち切りになり、「テレビ局と制作会社の賃金格差問題」まで世間の関心は広がり、テレビ界全体を揺るがす問題となったことは記憶に新しい。
つまり、全く反省が活かされていないのだ。
「ほこ×たて」は、わたしも好きな番組で、レギュラー化される前は、本当に興味深い対戦がよくあった。
アロンアルファと重機の対決など、世間の誰もが「ホントはどっちが強いの?優れているの?」という疑問に応えてくれていたと思う。
しかし、最近は、視聴者目線で見て「ネタ切れ感」はぬぐえない。
そのためなのか、見ていても、これ、過剰演出なんだろうな?というものがある。
今回の例でいえば、確かに「勝負がすぐについては面白くないから、うちうちで1分間はラジコンカーに弾丸を当てないように」程度までは、「ギリギリかな?」という気がする。
番組は「バラエティ番組」ではあるが「ドキュメント番組」でもある。
予定された事実を作りたいのなら、番組の都合により「フィクション」であることを伝えるべきであろう。
フジテレビは、ここのところ、「爆裂お父さんでのまゆゆ足蹴り」事件もあり、放送倫理・番組向上機構(BPO)のお世話になっているケースが多い。
視聴率競争で、テレ朝、日テレに後塵を拝していることもあり、焦りが局全体にあったのであろうか。
今回の件は、「あるある大事典」のように、消費者の行動に大きく影響を及ぼすものではないので、社会的問題は小さい。
しかし、テレビ局の体質は、やはり変わっていなかったんだ、という印象を世間に与えた責任は重い。
今後、どのような検証番組が制作される、原因追求と再発防止策が出されるのか、見守りたいと思う。
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