2013年10月11日の早朝に福岡市の安部整形外科医院で発生した火災により患者さんら10人が死亡した現場を見てきました。
「見てきた」といっても、実際には、安部整形外科に繋がる四方八方の住宅街の道路は規制線が張られており、50mほど手前から外観が見えるだけです。
現場には、地元テレビ局をはじめとして、たくさんの報道陣が待機していました。
テレビ朝日の「報道ステーション」のレポーターでお馴染みの「富川悠太アナ」もいらっしゃって、「富川さん!」と声をかけたら会釈してくれました。
各ニュースから情報を拾うと、この火災は、
◇安部院長は、この1カ月半は重い症状の入院患者が多く、当直の看護師が1人だったことに不安を感じていた
◇火元は1階のリハビリ室付近とみられている
◇リハビリ室にある温熱治療の機械は電源を24時間入れっぱなしだった
◇7枚の防火扉は作動しなかった
◇前回の消防点検では問題がないとされていて、今月9日に院長自ら開閉した時にも異常はなかった
◇前回点検では、熱や煙のセンサーとの連動までは確認しなかった
◇福岡市消防局によると、7人の死者が出た2階は一部が燃えた程度だった
◇死亡鯨飲の多くは煙を吸い込んだことによる一酸化炭素中毒とみられている
◇福岡市消防局は6月、安部整形外科に対し消防法に基づく査察を実施し、避難訓練や防火設備の維持管理などをする防火管理者が高齢だったため、交代するよう指導していた
◇後任の管理者は7月に講習を受けたが、変更手続きは済ませていなかった
◇自動火災報知設備や避難、消火器具などは設置されていた
という状況のようである。
つまり、消防法上は、「防火管理者の変更手続きをしていなかった」という問題はあるが、その他については、法令順守的には問題なかったようだ。
ただ、「法令上は問題なくても、有効性があったのか?」と言う点では、有効性の確認方法を含めて問題があったと言わざるを得ないでしょう。
例えば、防火管理責任者は、選任はされていたが、実際には、職員への避難訓練や防火設備の維持を主導していたわけではなく、「名前だけ」であろう。
また、防火扉についても、煙センサーとの連動までは確認していなかった。
多くの組織では「創業以来、火災など起こしたことはない」のが当たり前で、まさか、自分の職場に「火災が発生する」ということは、まるで想像できない話であろう。
しかし、日ごろから「備えあれば憂いなし」で、想定される火災原因と予防対応、そして起きた後の適切な避難訓練を十分すぎるぐらい実施しておくことが肝要なのだろう。
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