2013919日付の毎日新聞によると、大阪府警で、2013年になってから5件目の「誤認逮捕」が発生したという。



記事によると、


◇大阪府警河内長野署は、女性の下着が盗まれた事件を巡り、無関係の60代男性を誤って逮捕し、5日間勾留したと19日に発表した


◇9月13日に、河内長野市内のスーパーから「男性が食料品を万引きした」と通報があった


◇署員が駆けつけ、現場にいた男性の同意を得て所持品を調べると、カバンに食料品と女性用下着3枚が入っており、署に任意で同行した


◇男性が持っていた下着のうち2枚は、今年5月に市内のマンションのベランダから盗まれたものと色や形状が似ていた


◇署員が女性の自宅を訪れて確認を求めたところ、被害品であると話したため、男性を窃盗と住居侵入の疑いで逮捕した


◇男性はその後「下着は今月上旬、市内のスーパーで盗んだ」と供述


◇女性に再び確認してもらうと、男性のものは盗まれた下着と異なるメーカーの製品だった


◇府警は18日に男性を釈放。府警の誤認逮捕が明らかになるのは今年に入って5件目


だという。


つまり、大阪府警は、「男性の所持していた下着が被害品と異なっていることを見過ごしていた」わけだ。


状況から想像すると、誤認逮捕の原因は、

◆被害者女性の確認証言を鵜呑みにしたこと

である。


この事件の場合は、その後の調査で「女性が購入していた下着メーカーと、逮捕されていた男性が所持していた下着メーカーが違っていた」ので「男性の誤認逮捕」が判明したが、もし、メーカーが同じであったなら、もっと時間がかかったであろう。


それにしても、この事件から見られるように「下着ドロボー」や「痴漢」といった「ハレンチ系事件」は、被害者女性の証言が、捜査員の印象や先入観へ、大きく影響されることがよくわかる。

この事件の場合は「下着」という物的証拠があるので、これを調べれば真偽がわかるが、「女性の尻を触る」といった「痴漢行為」の場合は、物的証拠がないケースが多いから、「被害者の証言が優先され、誤認逮捕につながるケースも多いのだろう。


河内長野署の松本明郎副署長は「指導教養を徹底し、再発防止に努めたい」とコメントしているそうであるが、具体的に「指導教養の徹底」とは何を指すのであろう。

「指導教養の徹底」はもちろん必要であるが、「教養」は一朝一夕にして身につくものではない。

「捜査手順」の見直しなど、逮捕に至るまでの手順の妥当性を検証し、見直し&周知徹底の方が先決であり、効果があるのである。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ351号より)


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