訪問した企業の経営者に、各職場をインタビューして回った後に「うちの社員はどんなふうに映りましたか?」という質問をよく受ける。
若いころの私は、バカ正直に、
◇問題意識が欠如している社員が多いですね
◇前向きな考えを持った社員は少なかったです
◇社員の改善意識が不足しています
◇後ろ向きで、否定的な態度の社員が多いです
◇ホンネを正直に話してくれない社員が多いです
などと答えていました。
「バカ正直にインタビューして気づいたことを伝える」ことが「私の役割で使命」だと思っていました。
しかし、この手の質問をされる経営者さんは、
「うちの社員は、優秀でしょ」
「うちの社員は、明るくて、前向きでしょ」
「うちの会社って、なんでも気さくに話ができる環境ですごいでしょ」
といった感想を「外部の専門家からも言ってもらいたい」という心理が働いているんですよね。
つまり、バカ正直に感想を述べると、なんとなく、気まづい空気が流れるか、表面上は「にこにこ」しながら「なるほどなるほど」とうなづきつつも、内心「この人嫌な感じの人!!」と思っているケースが多いようです。
だから、最近では「経営者がどう答えて欲しいか?」を、意識して答えるようにしました。
日常例でいえば、「わたし、いくつに見えます?」と聞いてくる方が期待していることは、
『年齢の割には肌つやも悪くないし、白髪もないでしょ(実年齢より若く見えるでしょ)』
であるから(まれに、「年齢の割に老けて見えるでしょ」自慢もありますが)、ホンネでは「見た目と実年齢は一緒ぐらいだよ」と思っても「予想した年齢よりも5~6歳若く言っておく」方が、その後のコミュニケーションを考えた場合、うまくいく。
企業の経営者さんの話しに戻すと、
「質問の回答と違う議事録や業務指示書がありました」
「あなたの課題と取組み内容を見せてくださいと質問したら回答がなかった」
という具体的な「事実」は、経営者は「好きか嫌いか」は別にして納得します。
(また、仕事を頼みたい!と思ってくれるかどうかは別にして)
しかし、「信頼関係が浅い段階」での「ホンネ感想トーク」は、よっぽどその経営者と「ウマが合う」のでなければ、「何言ってるのコイツ!!」と、そっぽを向かれることが殆どです。
したがって、「本当にその会社のことを思い、少しでもよくしたい」と思ったら、まずは経営者をはじめ、管理者や一般職員とも「信頼関係作り」をすることが先決です。
もちろん、私が「カリスマコンサルタント」であり、相手が「この人に頼まなければうちはどうしようもない」とすがる思いの時は、最初から「ズケズケと思ったことを言いまくる」ことで、相手は「奮起」するかもしれません。
しかし、そうでない場合は、「相手との信頼関係」を優先したコミュニケーションをとる必要があります。
このように、信頼関係構築のために「相手の期待に応えることを優先したコミュニケーション」は、ビジネスだけじゃなく、日常生活においてもそうですね。
私の友人で、人なつっこいことが特徴の人がいる。
つまり、私のように人見知りでないので、多くの方から好かれ、私からしたら羨ましい限りだ。
しかし、ある時、ある人から「馴れ馴れしいから合わない」と拒絶されてしまった。
きっと「まだ信頼関係が構築されていない段階」で、踏み込まれたくない言動と捉えられる点があったのだろう。
「ひとそれぞれ」、「万人と仲良くなる必要はない」と割り切る方法もある。
しかし、私自身もこの友人の例で学ぶ点が多いことに気づいた。
「人の価値観や感じ方は千差万別」であるがゆえに、ケースバイケースで「想像力」が働かないと、よいコミュニケーションが図れない。
つくづく、人間関係を円滑に進めると言うことは難しいことであると思う。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ307号より)
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