コンサルティングで企業に訪問すると、プロジェクトチームが組まれることが多い。
プロジェクトチームで意見を求めると、「生きのいい若手社員」がたくさん集められていると、組織改善案はたくさん出る。
少し前に、コンサルタントの駆け出しの頃に関わった企業に訪問してみました。
当時のプロジェクトメンバーと雑談していると、どうも「落ち着いちゃっている」んですね。
仲のよかったメンバーに、お酒の席で「当時は、何も変えようとしない役員連中の思考回路を変えないとダメだ!うちの会社の未来はない」って吠えていたじゃないですか?と聞いてみた。
すると、「うちらは、所詮サラリーマンですから。。。」という。
おそらく察するに、会社に残っている当時のメンバーの多くは、「管理職」というポジションに就いている。
つまり、出世するにつれて、このままいけば「上がりポスト(役員)」になってステイタスが得られ、オイシイポジションに就ける。
だから、失敗するかもしれないリスクがある改革を自ら推し進めるよりは、余計なことをしない方が賢明だ、というヒラメ族的発想(上しか見ていない)に、出世していく中で、いつしか牙を抜かれていったのだろう。
この時は、ひさびさに会った人たちと、「昔話をして語り合う」ことがメインだったので、波風を立てずに飲んで、その場は終わった。
ただ、組織論的観点で考えると、このような社内体質がある組織は、本来は、ロクなことはない。
なぜならば、組織が安定して成長し続けるには、しがらみからの脱却や継続的な業務改善が必要である。
しかし、「俺の時に変えなくても組織内の軋轢を生むだけだし変えなくてもいいや」の発想は、じわじわと組織を弱体化させ、リスクが潜む脆弱な体質になっていく。
でも、年齢とともに、役職が無かった頃の「いい意味での威勢の良さ」は、与えられたポストと引き換えに、知らず知らずのうちに、「おとなしくなっていく」のである。
この状況にメスが入れられるのは、経営者や株主しかいない。
経営者は、内部の状況を常にチェックして、このようなパターンに陥らない組織環境を整えることが、本来の仕事であるべきだ。
また、オーナー経営者では難しいが、経営者にその認識が無い場合は、「株主」がその役目を担うべきであろう。
つまり、株主は、財務的観点、経営戦略的観点だけでなく、こうした「改革・改善をしたくない(できない)社内体質・態勢」の有無を、たとえば内部監査等を通じてチェックして、そうした「悪しき社内体質がある」場合は、役員を突き上げるシステムが必要なのだと思う。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ335号より)
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