2013年8月20日の時事通信によると、
『「プリンセス」「ミステリーボニータ」などの少女漫画誌で行った読者懸賞で、当選者数を水増ししたとして、消費者庁は20日、発行元の秋田書店(東京都)に対し、景品表示法違反(有利誤認)で、再発防止を求める措置命令を出した』
という。
記事によると、
◇秋田書店は、2010年5月~12年4月発売の月刊少女漫画3誌で、景品の当選者数を水増し
◇誌上に「リボン型ヘアクリップ 50名」などと記載していたが、実際には3人にしか景品を送らないなど
◇「全国百貨店共通商品券1万円分」は計5回、計6人に当たるとしながら、当選者はいなかった
◇懸賞を実施した翌々月号に、芸能人の氏名を組み合わせるなどした架空の当選者を掲載
◇こうした水増しは05年から行われていた
という。
この「懸賞水増し問題」については、秋田書店の担当者による内部告発が消費者庁にあり、消費者庁が、調査に入って、事実が明らかになったらしい。
秋田書店と言えば、「週刊少年チャンピオン」などの漫画誌の発行元であり、わたしも子供の頃は、野球漫画「ドカベン」などをたくさん購入していた老舗出版社である。
水増し期間は長く、会社幹部が、この事実を知らなかったとは考えにくい。
「全社一丸となって原因を究明し再発防止に取り組む」ことをして欲しいと思う。
ただ、この事件が、変な方向に向かっている。
この「水増し」を告発した女性社員が解雇されたのだ。
8月21日付で秋田書店が出した「社告」によると、
http://www.akitashoten.co.jp/news/201
(以下、社告より引用)
◇8月21日付の毎日新聞夕刊に元社員を名乗る人物による証言記事が掲載されまた
◇この記事は弊社への取材も一切おこなわれず一方的に元社員の言い分を掲載したものである◇書かれている内容と弊社の認識とは大きな隔たりがあり、とうてい容認できない
◇一例を挙げれば、元社員は、あたかも社内の不正を指摘し、改善を訴えたために解雇されたなどと主張しておりますが、解雇の理由は、元社員が賞品をほしいままに不法に窃取したことである
◇元社員は業務上ではなく、私傷病による休職です。
◇毎日新聞の記事によれば、元社員は懲戒解雇を不服として解雇撤回を求めて弊社を提訴する意向とありますが弊社としては法廷の場で事実関係を明らかにし、解雇の正当性を証明する
(引用、おわり)
だという。
つまり、「水増し」は、「担当女性社員による懸賞商品の窃取である」というのだ。
しかし、ここで、瞬間的に疑問なのは、消費者庁の調査では「女性社員の休職期間中も水増し」があるので、この「社告」自体に矛盾があると感じる。
また、解雇は「本人の言い分を聞く」というプロセスが必要であるが、どうもされていない。
さらに、休職や解雇理由を「私傷病」と公表することもプライバシーの観点から、疑問がある。
消費者庁が発表した「不正」について、秋田書店は認めているわけで、仮に「内部告発の一部に事実誤認と偏向報道」があったとしても、客観的には「秋田書店が腹いせに内部告発者を解した」ように映る。
まだまだ、謎の多い「水増し問題」である。
今後の動向に注目したい。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ347号より)
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