201365日付の河北新報に、「添乗員付きの欧州ツアー旅行で英国のヒースロー空港に置き去りにされ、精神的苦痛を受けた」として、仙台市在住の50代男性が、ツアーを企画した大手旅行会社阪急交通社に慰謝料など計40万円の損害賠償を求める訴えを仙台地裁に起こしたことを報じていました。



記事によると、


◇ツアーには男性ら26人が参加した

◇ツアーは2013年1月で、スペインやポルトガルを訪れ、ヒースロー空港で帰国手続きを取った

◇テロ警戒で手荷物検査が厳しく、男性と女性添乗員、女性客の計3人が無作為で選ばれ、再検査を受けた

◇添乗員と女性客は先に再検査を終え、搭乗ゲートに移動した

◇添乗員は男性が遅れる旨をゲートの係員に知らせた後、係員の指示で成田空港行きの航空機に移った

◇男性も再検査を済ませてゲートに駆け付けたが、出発に間に合わなかった

◇添乗員は携帯電話で男性に「(飛行機は)飛び立つので(男性は)もう乗れない。頑張って帰ってきてください」と伝えた

◇男性は現地の旅行代理店を通じてホテルを予約した

◇男性は、英語があまり話せないため道案内などのガイドを依頼し、ホテルに1泊し、別の航空機で帰国した

◇宿泊費やガイド代は自分で負担した

◇被害の弁償などをめぐり、男性は旅行会社側と何度かやりとりしたが、帰国後、会社側から「会社に過失はなく、金銭の補償はしない」といった連絡があった

◇男性側は「安全に旅行できると思って添乗員付きのツアーを選んだ。添乗員は空港に残って男性の安全確保に力を尽くすべきだった」と主張している


という経緯のようである。


あくまでもニュース情報から得た範疇での見解であるが、法律論はともかく、少なくともツアー企画会社の道義的に、

◇追加の現地での滞在費

◇新たに予約し支払った航空券代

は旅行会社が弁済するべきであろう。


確かに、旅行会社としては「テロ対策における空港警備の強化」は不測の事態であり「ツアー企画会社としてやるべき措置は講じた」という気持ちはわかる。

しかし、結果として「ツアー参加者を無事に帰国させられなかった」ことは事実であり、旅行会社として、ツアー参加者にとって「不測の事態により生じた追加の支払い」は弁済するべきと考えるのが妥当である。


仮に、旅行会社が「被害を訴える」としたら「ヒースロー空港の警察」である。

ただ、それは、現実的でない。

つまり、旅行会社としては、今後、こうした「不測の事態発生時」における対処方法をマニュアル化して、ツアー参加者に周知と合意を旅行出発前に事前にしておくことが必要なのであろう。


今回のケースにおいて、仮に、「このような自体については、ツアー旅行の申込書(契約書)にも記載があり、参加者各人にも合意をとっている」ということであれば、商取引上は「旅行会社に落ち度はない」ということになると思う。

しかし、仮に、こういう事態についての旅行会社の責務と対応策について決められていない、あるいは決められていてもきちんと周知されていない、ということであれば、やはり、旅行参加者に、少なくとも追加の航空券代と宿泊費の補償と謝罪はすべきであったのだろう。


旅行代理店は、利益率がカツカツで組んでいるはずなので、この男性に追加の宿泊代と航空券代を補償すると「このツアー自体の収支は赤字」となるのは理解できる。

しかし、こうした場合に応じた「リスク想定とリスク対応(例:損害保険を掛けておくなど)」について、旅行代理店はマネジメントシステムを改善しなければ、また似たような事例は発生するであろうし、ツアー参加者が安心して旅行に参加することはできないのである。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ338号より)


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