2013610日のNHKのクローズアップ現代で、史上最高齢の80歳でエベレストの登頂に成功した三浦雄一郎さんについて取り上げていた。


印象的だったのは、三浦さんの脳の画像。

「意欲や意思をつかさどる脳の前頭葉の萎縮」が、同年代の一般の人と比べて少なかったのだ。

確かテレビでは、脳年齢は60歳程度と紹介されていた気がする。


三浦さんの脳の委縮が少ない理由をクローズアップ現代では、「高い目標を掲げて、そこに向かって努力を続ける事が、老化のスピードを緩めている」そしてその作用により「筋肉の発達や、76歳で大けがを負って壊した身体を回復させている」という結論を導き出していた。


つまり、「高い目標を掲げて、目標達成のために計画を立てること」が「脳の活性化につながり、人間の意欲を育てる」ということらしい。


月並みな話であるが、ビジネスの世界では、組織は「営業利益を出し、お客さまに満足を与え、社会の中で役に立つ存在となること」が目的である。

組織としてのこのあたり前の目的を達成するためには、組織を構成する社員の行動を管理することが重要であるが、その社員の行動意欲を駆り立てて、向上させるためにも「目標管理」が大事な組織管理の要素なのである。


では、目標管理を適切に果たすためには、これまた、月並みな話であるが、一般的には、

◇年間計画

◇月間計画

◇週間計画

◇日時の行動計画

といったステップにに分けて展開し、「社員が取るべき行動」をガラス張りにして進捗管理し、いわゆる「PDCAサイクル」を回すことである。


このPDCAサイクルを回すことにおいて、そのかじ取り役となるのは、もちろん、その社員を管理する「管理職の果たすべき役割」である。

つまり管理職は、

◇明確な計画を立てること
◇社員に解りやすく計画の目的や内容を説明すること

◇部門の目標を果たすために、全社員の目標を統合し高い目標にチャレンジさせること

◇社員に目標達成のための原因管理、プロセス管理を通じた計画管理の重要性を伝えること

◇社員に計画し、実行した活動を振り返り、評価し、継続的な改善を通じて次につなげること

◇こうした一連の活動を通じて、社員を成長させ、組織のノウハウを蓄積すること

を果たす役割を有している。


しかし、組織が「結果のみを組織が追求し、それのみで評価する」体質や体制となっていると、良い成果が得られたとしても、その成果は、要因分析も不十分で、良い成果は一過性のものとなる可能性が大きい。

また、その時その場の「場当たり的な管理」となり「組織の知見が蓄積されず、本質的なマネジメント能力が社員に身につかない」こととなる。


これもあたり前のことなのであるが、組織規模が大きくになるにつれて、管理職が管理する社員の数は増え、把握すべき情報量は増えるので、当然「管理手法も変化させていくこと」が重要である。

しかし、

「俺の背中を見て学べ」

「俺ができたんだからお前もできるだろ」

「俺は部下の行動をひとりひとり把握している」

式の管理をしてきた管理職は、組織規模が拡大するとそれに対応した管理、・・・例えば、

・情報収集の仕方

・情報分析の仕方

・分析に基づく活動の見直しとノウハウの組織への蓄積の仕方

といった手法の変化に対応できない(気づかないで昔のまま)ケースが多い。


組織は、組織規模の拡大とともに、「管理職に必要な力量も変化する」ということを理解し、「専門職としての実績を残した人のご褒美ポストとしての管理職」という位置付けを改めなければ、「組織規模の拡大に適した効果的かつ効率的な組織管理はできない」ことを肝に銘じるべきである。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ337号より)


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