世の中の経済環境が悪化し、終身雇用制も崩壊しつつあると、経営を考える上で必ず出てくる発想が「社員は育てるな取り替えろ思考」である。
もちろん、「社員は育てるな取り替えろ思考」も経営としては「アリ」なのかもしれないですが、「企業は成長し継続的に改善し続けるべきもの」という概念に立てば、リスクがある。
最大のリスクは、「業務の中で発生した問題点を明確にして、改善し、ノウハウを組織に蓄積する」といったことがしずらいことだ。
要は、「結果を出すまでのプロセス」を重視しない傾向があるので、社員は育たず、社内にもノウハウが残らない。
一時的な結果は出るが、下手をすると「手段を選ばずなんでもあり」で出た結果となる。
つまり、「一時的な成功は望めても、企業が長生きするためにとってはリスクである」のだ。
古い中小企業経営者向けの雑誌のインタビュー記事を見ていたら、パナソニック(旧松下電器)の創業者である松下幸之助氏が「これからの時代の人の育て方、活用の仕方について松下さんのお考えをお聞かせください」という質問に対する回答を寄せていたので、下記に引用したい。
(引用、ここから)
人を育て、生かすにはどうしたらいいか、具体的な方法はいろいろ考えられましょうが、結局のところは、「経営者が熱心に、真剣に経営に取り組むこと」、これに尽きるという気がします。
社長が熱心に、一生懸命経営をやりますね。
その姿をみていたら、社員はみんなわかりますよ。
ですから経営者というものは、誰よりも熱心、誰よりも真剣でなければなりません。
どれだけ頭がよくても、どれだけ学問があっても、熱心さに欠けるところがあってはいけません。
50人の社員がいれば、その中で社長が一番熱心である。夜、夢に見るほど熱心に経営に取り組んでいる、ということであるならば、社員はおのずと「うん、うちの親父さん、熱心やな。こりゃ手伝わないかん。」となって、大いに働きもし、勉強もするようになる。
やはり、良心に訴えるものがないと人は育てられないし、生かせないですね。
それが基本だと思いますが、具体的なことを1つだけ加えるなら、会社の目的というか、仕事の目標をはっきりさせておく必要がありますね。
社員の人たちは、みんなそれぞれに価値観も違えば、個性も違います。
ですから、それぞれが自分の特色を発揮して、思う存分にやってもらえばいいわけですが、ただ、目的を誤らないようにだけはしなければならない。
そのためには「我々はこの山に登るんですよ」という目的、目標を経営理念にもとづいてはっきりと示しておくことです。
そしてもしもその目的に反するようなことがあれば、「ちょっと待て、それはいかん」と、きびしく教え、導く。
原則は自由奔放に仕事をしつつも、目的に反することは許さないということで、一人一人の社員の仕事に対する使命感が、社会の公器としての会社の使命と一体となっている。
そんな姿を生み出していくことも、人を育て、生かしていくための大切な点だと思います。
(引用、ここまで)
松下幸之助氏がおっしゃるように「会社は社会の公器である」という発想に立てば、「会社と社員が共有すべき価値観や果たすべき社会的使命」を明確にすること、つまり、人を育てることが会社にとって重要であることが、あらためて理解できるのである。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ322号より)
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