バルセロナ五輪、アトランタ五輪の女子マラソンで銀と銅メダルを獲得した有森裕子さんの講演をお聞きする機会がありました。
個人的には、有森さんの著書や講演を今までにもお聞きする機会があり、内容的には以前にお聞きした内容も多くあります。
しかし、その時のわたしの心境や境遇、知識量によって、受け止め方が変わるのが面白いです。
有森さんのお話しをお聞きして、特徴的なポイントは、
◇最初はできなくてもいいから常に「意識する」こと
◇「よろこびを力に」、「すべてを力に」という考え方
です。
前者は、ランニングに例えれば、腕の振り方、着地の仕方、走るフォームなどの理想形を意識的にイメージすることが大事、という考えです。
また、スポーツにおいて、筋トレの重要性は誰しも思うところですが、これも、単に筋トレを行うのではなく、筋トレをしたら、例えば、「この腹筋は足を引き上げるために必要な筋肉だ」などと「意識すること」が重要だと言うのです。
わたしも、この考えには大いに同意です。
以前、「上達の過程」というコラムを書いたことがあるので、以下に引用させていただく。
(引用、ここから)
上達の過程において「意識せずに、無心で、自然と」はまず無理である。
自動車の運転を例にとれば、免許を取得するまでが「上達の過程」と仮に位置づけると、その過程では「ブレーキはこれ、アクセルはこれ、踏切が見えたら減速する、前方6割後方4割ぐらいで前後の車の動きを見る、横断歩道を横切る時は歩行者に注意する・・・」などと交通法規から運転の基本動作まで教官に教わったことを頭の中でフル回転させて、つまり無心ではなく意識的に有心で技を使い続ける(練習し続ける)必要がある。
強烈なまでに意識的に練習を続けることであるときから無意識で技が使えるようになる。
したがって、上達の過程から「自然に、無心でやりなさい」と指導されて、実施しても「まともな技を創ること」はできない。
(ここまで)
つまり、無意識にできるようになるためには、まずは意識的な行動が必要なのだ。
それから、後者の「よろこびを力に」「すべてを力に」ですが、これは、有森さんの実体験に基づいています。
バルセロナでは、沿道の人が「アリモ、アリモ」と声援していたそうです。
有森さんは「すごい、私の名前を知っていて応援してくれている!」と解釈したそうですが、実は、スペイン語でアリモは「頑張れ」の意味だったそうです。
また、有森さんの現役としてのラストレースは2007年の第1回東京マラソンですが、沿道の声援により、とても励まされたそうです。
そして、引退後は、ランナーを応援する側にまわり、「応援はされる側もする側も元気になり、良いエネルギーが生まれる」と実感したそうです。
その他には、「なんでも前向きに捉える」です。
これも、普通、雨が降っているレースや坂道が多いコースは嫌なものです。
しかし、「よっしゃ、雨か、どんとこい!」とか「坂道じゃん、いっちょ頑張るぞ!」と言う感じで捉え「いまのすべての現状を受け入れて力に変えることが重要」だと。
有森裕子さんの『持論』でもある「意識すること」「よろこびを力に」「すべてを力に」の考え方は、スポーツだけでなく、仕事や日常生活を快適で心豊かに過ごす上でも必要な考え方と言えるであろう。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ329号より)
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