旧聞に属する話ですが、2013年4月15日に、『インターネット検索大手グーグルの「サジェスト機能」』に関する東京地裁の判決は、印象的でした。
このニュースを少し振り返ると、
◇サジェスト機能で、自分の名前を入力すると、犯罪への関与を連想させる単語が表示された
◇犯罪に関する単語の表示により、名誉が傷つけられたとして、日本人男性が米国のグーグル本社に表示の差し止めなどを求めた
◇東京地裁の小林久起裁判長は、名誉毀損を認め、表示差し止めと30万円の賠償を命じた
◇裁判を起こした男性は、再就職の際に内定を取り消されるなどの被害があった
・・・
という話であった。
実際、このような話は、私の周りでも聞いたことがある。
「犯罪」などネガティブな出来事を発生させた人と同姓同名であれば、当然、自分の名前を検索すれば、その犯罪情報が表示される。
最近は、わたしもそうであるが、初対面の人に会う時に、事前に「どんな人か知りたい時」にインターネットを活用して、その人のことを調べることは、一般的なので、「自分とまったく関わりの無いネガティブな情報」であっても、ネガティブ情報が予測検索されれば、相手の印象は悪いであろう。
また、ひょっとすると、誤って相手に自分のことを評価され認識されてしまうかもしれない。
この裁判では、グーグル側は、
『機械的に抽出された単語を並べているだけで、責任を負わないと主張』
したが、東京地裁は、
『違法な投稿記事のコピーを容易に閲覧しやすい状況を作り出している』
として、グーグルの主張を退けた。
個人的には、この判決は妥当だと思う。
予測検索(サジェスト機能)は便利な機能で、うろ覚えの情報を検索したい時など、キーワードを入れれば、多数の検索がされている単語を勝手に表示してくれるから、「あっ、調べたいのはこのことだ!」と気づき、知りたい情報にたどり着きやすい。
しかし、全く自分と関係のない情報で、かつ、ネガティブな情報が勝手に表示されるとなると「単に機械的に表示しするようにソフトを設定しているだけ」というのは、検索サイト側の怠慢と言わざるを得ない。
話は少し逸れますが、わたしは、かなり以前に、ブログの「コメントやトラックバック」を「非承認制」にしていました。
つまり、だれもが、私のブログに、自由に書き込みをし、関連話題のトラックバックをしてもらっていたわけです。
しかし、ほったらかしにしておくと、誤った情報や不適切な情報(コメントやトラックバック)が私のブログ上にアップされるので、わたしのブログを見た人が、誤情報を拡散させる可能性があると気づき「承認制」にしたわけです。
インターネットは、現代社会において、便利な道具ですが、検索運営会社はもちろん、情報発信するわたしたちも、そのことにより、悪影響を受ける人がいるケースを想定して、管理することが必要なのでしょう。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ331号より)
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