私の場合は、仕事柄、出張が多いので、一般的にはビジネスホテルを年間で利用する回数は比較的多い方だろう。

ビジネスホテルを利用することがある人なら誰でもわかることであるが、最近の「ビジネスホテル」では、

◇インターネット設備

◇禁煙ルーム

◇宿泊費込みの無料朝食

といったサービスが不十分であると、「宿泊先」として「選定対象にならない」のは常識的な事であろう。


これが、「観光地」や「リゾート地」ともなると、ちょっと名の知れたホテルでも、インターネット設備が、部屋だけでなく、館内にもない、といったところも未だにあり、びっくりするが、「ビジネスでの利用客」がいたら、完全にアウトだ。

少し前に、温泉街で有名な「観光地のホテル」を利用することがあり、「楽天トラベル」で「観光地名」を入れて「ホテル検索」したら、100件単位で検索され、さらに試しに「インターネット使用可」という条件検索をしたら、「1件」だけに絞り込まれた。

これは、少々、びっくりである。


私に限らず、基本的には「観光」が目的の旅であっても、当然、ホテルでは「ブログを書いたり、仕事をやったり、次の目的地の情報を調べたり」といったこともするだろう。

つまり、「インターネットの必要性」は「今の時代あたり前」だと思う。

実際、そのホテルに泊まった時にフロントで支配人らしき男性に訊ねたら、「うちを利用してくれるお客様は“インターネットが利用できるから予約しました”という方が多いですよ」とおっしゃっていた。

月並みな話であるが、温泉街なんだからと「温泉」「食事」に力を入れるだけでは、今の時代「宿泊対象ホテル」から無視される時代なのである。


ビジネスホテルに話を戻すと、「朝食無料」もスタンダードになったと思う。

私の記憶では、たぶん、大きなビジネスホテルチェーンでは、東横インが10数年前に「ロビーでおにぎりとお茶、コーヒー無料」のサービスをした頃が「はしり」だと思う。

今では、昔はホテルに必須で用意されていた「会議室」などをもともと設置していない「客室のみ」を基本とした全国的なビジネスホテルチェーンであれば、「無料朝食」は常識である。


「朝食無料」が常識になったのは「サービス競争」という側面がもちろんあるが、もうひとつは「会社での経費削減」といった世間の流れも影響しているだろう。

というのも、20年ぐらい前であれば、「朝食代」程度は、会社が「経費」として認めてくれた。

しかし、今の時代は「日当を払っているんだから朝食代は経費として認めないよ」と出張規定を厳密に運用する会社がコンプライアンス上も「常識」である。


そこで、ホテル側も、「価格に朝食代は含まれていない料金設定」が「顧客のニーズとして非常に高い」ことを理解し「無料朝食」というサービスの概念が生まれたのであろう。

最近では、さらに「QUOカード(商品券)3000円分プレゼント」といった「荒技」の「価格設定」のサービスを実施するホテルも多い。

要は「宿泊代+無料朝食+QUOカード」という中身が、領収書上は「宿泊代のみ」となるわけなので、会社に問題なく「経費請求」出来るわけだ。

飛行機でいえば「マイレージ」のようなものですね。


上記で書かせていただいたようなことは、いまや「ビジネスホテルチェーン」や「ビジネスマン」の中では「常識的」なことではある。

しかし、「昔は繁栄していた観光地の中程度のホテル」や「準シティホテル」では、「そんな顧客のニーズはない」と思っているのか「顧客のニーズはあってもホテルの格式上無視しよう」という方針なのかは不明であるが、まったく「旧態然のサービス」しか設計されていないホテルも多く、たいていは「空室率の高さ」が経営課題となっている。

ホテルのビジネスモデルを設計した時点で「想定していないサービス」を加えることは難しいことではあるだろう。

しかし、当たり前の話ではあるが「顧客の顕在かつ潜在的なニーズを的確に捉え、それに対応する力が不足しているホテル」は、競争に敗れていくのが現実なのである。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ298号より)



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