201341日付のデイリースポーツによると、「41日に吉本興業の入社式が、東京・新宿の吉本興業東京本部で行われた」という。


新年度なので、「入社式」が開催されるのは当然であるが、この入社式がニュースになったのは、吉本興業が今春から中卒採用をスタートしたからだ。


記事によると、

◇今年の新入社員は21人で、中学・高校卒の新入社員はそのうち10

◇吉本興業は、今年1月、新規採用社員について、これまでの大卒から中卒にまで門戸を広げて募集することを発表していた

中学・高校卒業生採用試験には約500人が応募した

4回の面接試験を経て10人が採用された

◇中卒採用は1人(名古屋市出身の稲中未来さん)

◇稲中さんは、新入社員を代表してあいさつした

(公立と私立高校の合格後に入社が決定)
だという。


一般論として、吉本興業をはじめ、多くの一部上場企業の採用条件は「大卒」と言うケースが多い。

その理由は、

◇「採用条件」を「学歴不問」にすると応募者が集まり過ぎる

◇応募者が集まり過ぎると、選考作業が困難かつ多額の費用が掛かる

出来る限り優秀専門知識を持った人材を確保したいと考えれば、大卒以上」とした方が、外れが少ない

といった理由からであろう。


採用試験の結果からみると、吉本興業では、新入社員の採用枠の内、約半数を「中卒・高卒枠」とする意向なのだろう。

おそらく、「大卒」ばかりの社員採用になると、「型にはまり過ぎた仕事をそつなくこなす人材」ばかりになって「面白味が無い」と判断したのかもしれない。

要は、タレントのマネジメント業、プロデュース業として、斬新な発想や創造力を生み出す力は、大卒採用ばかりでは発揮できない、と考えたのかもしれない。


正直な話、研究職、専門職などを除いて、総合職は、「機転が利き、マネジメント力がある人材」であれば、大卒に拘る必要はないと思う。

しかも、「大学経営冬の時代」において、現在は、AO入試や推薦入試が増え「大学は過酷な受験勉強を突破した人達」ばかりではない。

つまり、一部のエリート大学を除いて、「大卒が、必ずしも優秀な人物をふるいに掛ける基準」ではなくなっている。


ただ、中卒採用の「稲中さん」の場合、女性だし、誕生日を迎えても、まだ「16歳」なので、労働基準法上、深夜労働などはさせにくいだろう。

しばらくは、電話番など「内勤」業務中心になるのだろうか。

高卒採用者に関しても、「未成年」だから、酒宴の席などでは、法律上も、コンプライアンス上も注意が必要だ。


上場企業の吉本興業だから、トラブル対策も考えているとは思うし、「中卒・高卒採用」の結果が出るのは、10年ぐらいかかると思うが、吉本興業の取組みが、お笑いの世界に、どのような効果をもたらすのか、注目したい。



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