つくづく「組織を持続可能な成長をするために運営管理する」とことの基本は「論理性」であると思う。


もちろん、

◇その業界の経済情勢が好調な時

◇国自体が発展途上にあり経済成長している時

◇会社の商品が一大ブームの波の乗った時

などは、正直、「組織を、論理性を持った仕組みで統治すること」よりも「経営者のカリスマ性」で引っ張る方が組織の一時的な発展や統治には必要な要素かもしれない。


しかし、会社が何十年も「好調で安泰」ということは、まずない。

それは、通常のビジネスの場合、「会社がいくら頑張っても国の政策や経済が停滞している時」は、どんな名経営者であっても業績は必然的に落ちる。

だからこそ、

◇リスクを想定・察知し、最小限に抑える仕組み作り

◇組織要員が改善提案し業務を効率的に運営できる仕組み作り

◇組織要員が将来に希望が持て、働きがいを維持できる仕組み作り

といった「マネジメントシステム」が必要なのだ。

しつこくなるが、マネジメントシステムはあくまでも「論理性」で成り立っているものである。


つまり「マネジメントシステムを構築し、確立し、継続的に改善する仕組み作り」は「組織が持続可能な成長」を遂げるためのインフラなのである。

いくら表面的に経営がうまくいっているように見えても、「仕組み」がなければ組織は継続しない。

古い事例で恐縮だが、かつて存在していた「家電量販店の城南電機」は「カリスマ経営者」としてテレビ出演もよくしていた宮路年雄社長が急逝したあとわずか1ヶ月余りで倒産してしまった。


そんな「マネジメントシステム」であるが、マネジメントシステムを構築し運営管理するツールとして認証制度となっている「ISOマネジメントシステム」などの国際規格がある。

この「国際規格」であるが、「使いこなさないまま使えない」と判断する企業が案外多い。


その理由のひとつが「論理性の乏しい経営者に群がるコンサルタントと認証機関の審査員」の存在である。

「勢い」や「情熱と根性」で経営してきた経営者はある意味、素直だ。

しかし「論理性」に乏しい経営者は意外と多い。

そこにつけ込むのが「タカリ性の強いコンサルタント」だ。

コンサルタントが「タカリ」か「まとも」かを判断する基準は「コンサルタントがいないと絶対に経営管理システムがまわせない仕組みにするかどうか」である。

要はコンサルタントが「愚民化政策」を企業に対してとれば「コンサルタントにマネジメントシステムはお任せ」となり、コンサルティング報酬が永遠に得られ続けるシステムとなる。


そして、認証制度の場合、この「タカリコンサルタント」の存在を助長するのが「タカリ審査員」である。

認証機関の審査員の本来の仕事は「マネジメントシステムの適合性、適切性をチェックすること」である。

しかし、「審査員として存在し続けるため」には「愚民化政策に成功したコンサルタントとつるむこと」が「生き残る最善の方策」である。


そうなると「審査対象の企業を通じてコンサルタントを褒める」そしてコンサルタントは「指導先の企業を通じて審査員を褒める」という関係性が出来上がる。

要は「その企業のマネジメントシステムの向上」より「自らの生き残り」のために必要なことに腐心するのだ。


企業にとってみれば「コンサルタントの先生」は「自分の会社を指導してくれた先生さまさま」だし「審査員にはいい会社ですねと褒められる」から気持ちがいい。

しかし、実際は、何の役にも立たない「ポンコツ経営システム」のために、無駄なカネと労力を掛けているだけであるがそれには全く気づかない。


話は変わるが、これって今の日本に似ているな、と。

気づけば「消費税は上げること」がさも必然のような国民的ムードにし、「小沢は悪人だ」とレッテルを貼る。

マスメディアの情報を鵜呑みにする人にとっては「無条件でそういったこと」を信じる。


人に騙されない人生を送るためには正しく物事を判断する力のもととなる「論理能力」を身につけておかなければダメだ、とつくづく思うのである。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ296号より)


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