東京都調布市教育委員会の検証委員会が、2012年12月に市立富士見台小学校で発生した「給食直後に食物アレルギーのある5年生の女児(当時11)が死亡した事故」について、「学校側のミスの連鎖が事故につながったとする報告書」を、2013年3月12日に発表したという。
各メディアの記事によると、報告書では、
◇給食調理員は女児が食べてはいけない料理を本人に正確に伝えていなかった
◇担任教諭は、女児がお代わりを求めた際に、食べられない食材が記入された一覧表を確認しなかった
◇女児がお代りを求めたメニューは、アレルギー源になるチーズが入ったチーズチヂミであった
◇女児が、チヂミを食べた後に「気持ちが悪い」と訴え、顔が紅潮し、呼吸が苦しそうだったのに、担任は女児が「打たないで」と言ったため、食物アレルギーによるショックを抑える自己注射薬「エピペン」を打つ対応をとらなかった
◇養護教諭もぜんそくの症状と思いこみ、適切な対応をとらなかった
◇最終的に校長がエピペンを打ったのは、女児が症状を訴えてから14分後だった
という。
つまり、このケースの場合、女児に関係する学校職員は、「担任教諭」「養護教諭」「給食調理員」「校長」がいた。
しかし、「通常のオペレーション」と「緊急事態のオペレーション」の実施が不十分だったために「死に至った」と言うことなのだ。
「通常のオペレーション」は、
◇給食を与える際に、担任による「食べさせてはいけない一覧表のチェック」
◇給食調理員による女児本人への禁止給食メニューの周知
であり、
「緊急時のオペレーション」は、
◇担任教諭による禁止食材を摂取してしまった場合の「エピペン」(自己注射薬)の投与
◇児童の特徴を把握した上での養護教諭の適切な対応判断
である。
この事故の場合、最終的に「自己注射薬」を投与したのは校長であり、校長自体は、「緊急時の処置方法」を把握していたのかもしれないが、現場にその認識が周知されていなければ、何の意味もない。
検証委員会の報告書では、
◆担任や養護教諭がショック症状を和らげる注射をせず、初期対応を誤った
◆学校側の食物アレルギーに対する意識に甘さがあった
ことが「事故の一番の原因」としているようであるが、「絶対にそう」といえるだろうか?
「初期対応を誤った直接の原因」は担任や養護教諭であるが、「異変が発生した後」の対応手順を学校として関係者に教育・周知していなかったことが問題である。
また「食物アレルギーに対する認識の甘さ」はもちろん問題であるが、再発防止の観点で考えるなら、「関係職員のアレルギーに関する認識の甘さを解消する仕組みが確立していたかどうか」を検証するべきだろう。
検証委員会の報告書が「単なる事故発生に関する顛末書」として事務的に処理されず、「本質的な学校におけるガバナンス改革」に繋がり効果を発揮するものなのか、少し心配である。
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