例年のことであるが、昨年の師走は、仕事が忙しく、私の場合、必然的に「公共交通機関での移動」も多かった。

幸い「雪など天候による欠航や運休」にはあまり遭遇しなかったが(12/7の東北地方の地震で鉄道の運休には遭遇した)、それでも、機材遅れや安全確認などによる徐行運転は多々あり、現地にたどり着けるか、ヒヤヒヤしたこともたびたびだった。

そんな状況なので、移動の時ぐらいは、少し奮発して、気分だけは悠々と落ち着いていたい、と思うこともしばしばあり、最近は「経費節減」のため利用を控えていた「プレミアムシート」や「グリーン車」を何度か利用してみました。

基本的には、高いお金を払っているだけあって、快適でした。

間違いなく、一般席よりも、フライトアテンダントさんや客室乗務員(車掌)さんの愛想もよく、「コートをお預かりしましょうか?」「お飲物のお代わりはいかがですか?」「毛布はご入り用ですか?」など気もやたらと使ってもらえる。

ただ、問題は、「利用している他の乗客」です。

カンタンにいってしまえば「マナーが悪い」のです。

一般席なら、座席が狭いせいか、肘がぶつかれば、「ごめんなさい」という態度はお互い示すし、「相手の陣地」(笑)に荷物がはみ出るものなら、「荷物が大きくてすみません」ということばを掛け合うことが多い。

しかし、プレミアムシートやグリーン車の乗客は、多くが「わがもの顔」です。

靴は脱いで悪臭は漂わせている人はいるは、広い肘掛部分(共用スペース)に、飲み物や雑誌をどーんと置いている人はいるは、スタッフさんをしょっちゅう呼びつけて、文句や要望を言いまくっている人は多いは・・・要は、「傍若無人な嫌な隣人」ばかりです。

たぶん、利用者の多くは、社会的地位の高い方ばかりなのでしょうけれど、なんでこうも「まわりとの距離感やまわりの人への配慮」が不足し、欠如している人が多いのかな、と思います。

おそらく、その原因は「権利意識」でしょう。

「高い金を払っているんだから最大限利用しなくっちゃ損」、「サービスをもっとしてもらって当然だ」、「プラスの金を支払って権利を手に入れたんだから自分の好きなようにふるまってあたり前だ」といった権利意識です。

少し前に、漫画家のさかもと未明さんが、飛行機で泣き叫ぶ赤ちゃんに切れて、ネットの世界で「論争」がありました。

これに関して、わたしは、個人的には、「どんちもどっち」派。

というのも、「赤ちゃんなんだからあたり前論」と「専用座席を作れ論」のどちらも「権利意識」が前提にあるからです。

私の経験した「プレミアムシートやグリーン車でのわがもの顔の乗客」も「飛行機における赤ちゃん論争」もお互いが「権利」を主張し合えば、醜い論争になるのは当然です。

月並みであたり前の話ですが、「すみませんね」という周りへの配慮を示せば、「お互いさま、しょうがないよ」となんとなく、まあるく収まるのです。

しかし、「赤ちゃんなんだから泣くのは当然だろ」「俺の陣地で何をしようと勝手だろ」といった変な権利意識が働くから、まわりは「イラ&ムカッ」とするのです。

ビジネスの世界では「権利や主張をごり押しすること」がプラスに働き「できる人」の評価も与えられることが多いのかもしれませんが、社会生活を平穏に過ごすためには、日本人が本来持っていた「周りへの配慮、気配り、譲り合いの精神」が大事なんだな、と思います。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ314号より)


【よかったらメルマガ読者登録お願いします♪】
(パソコンでアクセスしている方)
http://www.mag2.com/m/0000218071.html
(携帯でアクセスしている方)
http://mobile.mag2.com/mm/0000218071.html