2013年1月3日付の産経新聞が、第89回箱根駅伝で30年ぶりの優勝を成し遂げた日本体育大学の勝因について報じていた。
ちなみに、日本体育大学は、2012年の第88回大会では、10区の鶴見中継所で繰り上げスタートとなり、最終的には史上最低の19位に沈んだ。
そのため、上位10チームに与えられる本戦出場権(シード権)を逃し、今大会は、予選会からの本戦出場となった。
予選会からの総合優勝は、史上2校目の快挙だ。
話を元に戻して、記事によると、
◇日体大の寮の食堂にはそれぞれに自戒を促す「たすき」が飾られている
◇「たすき」は「鶴見中継所で途切れたたすき」と、「繰り上げスタートで使ったたすき」だ
◇2012年4月から別府監督の恩師でもある西脇工業高校の渡辺公二氏を特別強化委員長として招へいした
◇渡辺氏がまずやったことは、規則正しい「生活習慣」と「練習方法」を身に付けるために一から見直したこと
◇以前は夜更かしする選手が多かったが、午後10時半に消灯
◇練習前にはグラウンドを清掃し、食事も残さず食べるようにした
◇選手たちによると「最初は窮屈だったが、当たり前になった。(走りに)安定感が出てきた」
といったことが1年で変わったことらしい。
「自戒を促す」については、今年プロ野球で日本シリーズを制し、MVPに輝いた阿部捕手も「落球シーン」の写真をロッカーに貼っていたという。
「悔しさを忘れないぞ」という意味では、効果があるのだろう。
また、「生活習慣」については、確かに、結果論であるが、89回大会を振り返ると、優勝候補とされた東洋大(2位)、駒沢大(3位)、早稲田大(5位)は、選手の層は厚かったが、ブレーキ区間があり、本来走るべき選手が体調を崩してエントリー変更をするなど、ミスが発生した。
ミスが発生すると、他の選手が必要以上に挽回しようとして力みが出て、実力が出ない。
しかし、日体大は、区間賞は5区の3年生主将の服部選手だけであるが、全区間で7位以上と安定しており、取りこぼしが無かった。
つまり、エントリーメンバー16人がそれぞれ、「現在持っている能力のベストが発揮できる準備を規則正しい生活習慣によって大会までキープしたこと」が「ミスのない走り」に繋がったのだ。
箱根駅伝に出場するような大学の選手は、そもそも入部時点で、1万メートルの記録が29分台~30分台前半と潜在能力が高い。
その能力を最大限伸ばし、発揮するために、渡辺特別強化委員長は、「あたり前のこと」を徹底させたのだろう。
「規則正しい生活→あたり前の習慣になる→結果が出る→自信に繋がり練習にも一層身が入る→ケガや故障、体調不良といったミス・ロスを起こしにくい」・・・という良いサイクルが回ったことが、日体大の勝因で、私たちも学ぶべき点である。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ314号より)
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