ネット上で話題になっているニュースがある。
それは、「39歳の男性が100万円の元手で2007年~2009年の間にトータル約28億7000万円の馬券を購入し、それに対して得たリターンが約30億1000万円」というニュースだ。
どうやって、そんな大金を儲けたのかというと、各紙の情報によると、
◇市販の競馬予想ソフト(過去10年間の競走馬の戦績、体重などデータがあり)を購入
◇競馬予想ソフトをカスタマイズ
◇カスタマイズした内容は、レースコンディション、風向き、騎手の戦績、厩舎情報など補足情報を加える
◇土日に全レースの馬券をネットで購入
◇利率5%程度を目標に軍資金を手堅く回す
と言う方法でリターンを得ていたという。
ちなみに、この39歳の男性は、妻子のいる年収800万円ほどのサラリーマンで競馬の専門家ではなく、コンピューターや統計学に精通しているわけではないという。
おそらく、「財テク目的」で独自に競馬情報を分析し、市販のソフトを改良してコツコツと稼いだのだろう。
問題は「税金」である。
各紙の情報によると、大阪地検は、5億7千万円を脱税したとして、所得税法違反で大阪地検が起訴したのだ。
(大阪地裁で2012年11月19日に初公判があった)
確かにトータルで30億1000万円を儲けているが、つぎ込んだ軍資金はトータル28億7000万円。
つまり、正味の利益は約1億4000万円だ。
ふつうの企業におけるビジネスなら、正味の利益に対して課税されるはずだ。
しかし、競馬の馬券の払戻金は、半額が「一時所得」として課税対象になるのだと言う。
そうなると、確かに、5億7千万の課税をしなければならないという。
また、大阪国税局では、「外れ馬券を経費とみなさなかった」という。
この根拠は所得税法34条2項で「収入を生じた原因の発生に伴い直接要した金額に限る」と経費が規定されているためだという。
これも、ふつうのビジネスなら「えっ~」である。
製品開発の世界など、製品に至らない「開発製品」はたくさんあり、当然、そこにかかった費用は一般的には、経費として計上している。
要は、この男性のケースは、「売上に対して課税しているようなもの」となっていて、ふつうに考えると「おかしい」のだ。
しかし、大阪国税局(広報室)では、一般論として、「外れ馬券分は、間接的にかかった額だと解釈しているからです。ですから、直接的にかかった額は、当たり馬券分だけということです」という。
もちろん、年に数回「馬券を購入」するのであれば、感情的には分かる理屈だが、継続して購入していると、感覚的には「外れ馬券は経費」という想いになるだろう。
う~ん、もちろん、「外れ馬券を経費」として認めると、競馬場で外れ馬券をたくさん拾い集めて申告すれば、「当たりによる利益を圧縮」でき「脱税」できてしまうかもしれない。
しかし、この男性の場合、全て「馬券はネット購入」であり、「外れ馬券」も明確に把握できている。
私は「税制度」に関しては素人であるが、公営ギャンブルに関する一時所得について、この男性のような「継続的かつ大量の購入」をするケースは想定していなかったのだと思う。
わたしはギャンブルをしない人であるが、今回は「馬券」のケースについて、ボートやパチンコでも同じように解釈されると、戦々恐々としてしまう「パチラー」等もたくさんいるのではないだろうか。
それにしても、この国税の解釈を拡大していくと「安心して公営ギャンブルができない社会」になってしまう。
今後の「司法判断」に注目していきたい。
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