20121113日に都内で開催された「産婦人科学会シンポジウム」の公開討論会では内容は、なかなか難しい問題だと思う。

すでに、各メディアが報じたように、このシンポジウムでは、「妊婦の血液検査で胎児の染色体異常が高い精度でわかる新しい出生前診断」について、討論がなされたのだ。

メディアで繰り返し流されている印象的な意見は「日本ダウン症協会の玉井邦夫理事長」の発言である。

玉井氏は、

「どういうDNAの人なら生まれてきていいのか」

「ダウン症のことを説明する時、『残念ながらおなかの赤ちゃんは』という説明をしないでください」

と話した。

また、その他には、
「新しい検査法を全ての妊婦を対象に行うことは控えるべきだ」

「検査を受ける女性の不安や揺れ動く気持ちに十分に配慮すべき」

といった意見が相次いだ。

こうした意見は、新出生前診断によって当然、懸念される点なので、十分な議論が必要だろう。

要は、極論すれば「生まれつき」という先天的な症状の赤ちゃんの存在を否定する思想に繋がる可能性がある。

ただ、晩婚化が進み、夫婦が望まない状態の赤ちゃんの誕生が増えることも、別の意味で社会問題になるだろう。

つまり、出生前診断をする場合、「高齢出産者で診断を希望する夫婦」など、ガイドラインの必要性は明らかである。

今後、ガイドライン作りがどのような方向で作られていくことになるか、動向を注目していきたいと思う。


【よかったらメルマガ読者登録お願いします♪】
(パソコンでアクセスしている方)
http://www.mag2.com/m/0000218071.html
(携帯でアクセスしている方)
http://mobile.mag2.com/mm/0000218071.html