「兵庫県尼崎市で起きた連続死体遺棄事件」は、それにしても、よくわからない事件だ。
思いつくままに「よくわからない事件」と思ってしまう要因を挙げてみると、
◇複雑な人間関係
◇いったい被害者は何人いるのか
◇この事件の中心人物とされる「角田美代子」が「容疑者」の段階が報じられる前に「被告」になっていた
→いつ逮捕されたんだぁ~
◇なぜ、赤の他人がある家族を支配できるのか
◇事件は何年間に及ぶものなのか
◇角田被告は実際に直接実行した事件は少ないようで、まるで麻原死刑囚のようだ
◇「角田美代子」とは「通名」らしく「出生名」はいったい何と云う名前なのだ
・・・
などであろう。
個人的には「いつのまに逮捕されたの?そして起訴されたの?」である。
私の記憶では、まるで、逮捕時は、メディアが取り上げていなかった気がする。
そのせいか、とんでもないことが報道機関で起きた。
それは、「角田被告として報道されていた顔写真がまったくの他人のものであった」という信じられない事実である。
ネットでいろいろと調べると、メディアが使用する、逮捕された容疑者の写真は、
◇警察が提供するケース
→事例:オウム事件の菊池直子被告のケースなど
◇容疑者(被告)の関係者が提供するケース
→事例:結婚詐欺・連続不審死事件の木島佳苗被告のケースなど
があるようだ。
今回の角田被告のケースは、「容疑者の関係者」が提供したケースで、角田被告の長男の小学校?の入学式の写真から、角田被告を知る人が「角田被告に間違いない」と証言し、多くのメディアで使用されるにいたったらしい。
それが、2012年10月31日に、読売新聞が朝刊で謝罪文を掲載し、NHKをはじめとしたテレビ各社も10月31日までに「別の方の写真でした。おわびします」と番組内で謝罪していた。
テレビ局各社の謝罪は「単なるお詫び」が多い中で、私の知る範囲では、フジテレビだけが「なぜ写真を間違えたのか」について検証していた。
記憶が定かでないが、確か、3段階ぐらいのステップを踏んで「角田被告に間違いない」と判断して報道したと説明していた。
しかし、各社の決定的なミスは、「角田被告の弁護士に確認していない点」である。
この「報道各社の大誤報」の状況は、10月に「iPS細胞のヒトへの移植を世界で初めて行った」と発表した森田尚史氏のウソの論文を信用して報じた一部の報道各社の時と似ている気がする。
角田被告の写真についても、森田氏の論文についても、『マスコミがマスコミを信用している』という発想が根本にあると思う。
どちらのケースも「もう少しきちんと裏取り」すれば、発生しなかった問題である。
逆にいえば、「一度、大マスコミで報じられれば、ナダレのように次から次へとマスメディアがきちんとした裏取りせずに飛びつく」ということである。
これって、コワイ話である。
一般市民は、昔ほどではないが、やはり「大マスコミが報じる情報は事実としては間違いがないもの」と信じている。
マスメディアの「スクープ主義」「売らんかな主義」、他社が報じているからという「責任転嫁主義」などの体質がこのような「誤報の根本原因」なのかもしれない。
それにしても不思議なのは「警察が現在多くのメディアで使用されている写真は、角田容疑者の写真じゃないですよ」となぜ、報道各社に言わなかったのだろう?
角田被告と無関係の人のプライバシーが報道機関によって拡散されている現状を知っても、警察組織は「しらんぷり」なわけで、これも恐ろしいことだと思う。
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