相手に何かを頼んだり断ったりする時に「人間関係を傷つけにくい伝え方」がある。
それは「アサーティブ・コミュニケーション」と呼ばれる手法である。
「アサーティブ・コミュニケーション」とは、英語の「アサーティブ」を日本語に直訳すると「主張的」といった意味になるが、それにコミュニケーションがつくと「主張を理解してもらうための対話」、つまり「相手の立場に立って話もちゃんと聞いて、要求を伝える言い方」となる。
まず、私たちが知っておくことは、「相手に対して要求の伝え方を区分けすると4種類ある」と言うことである。
すなわち「4種類」とは、
◆要求を明確に伝えず、相手も傷つけない(非主張的なコミュニケーション)
◆要求を明確に伝えず、相手を傷つける(復讐的なコミュニケーション)
◆要求を明確に伝え、相手を傷つけない(アサーティブなコミュニケーション)
◆要求を明確に伝え、相手を傷つける(攻撃的なコミュニケーション)
である。
具体的な例を挙げれば、あなたが、女性の友達と待ち合わせをしていて、その女性の友達が時間に遅刻したとします。
そんな時に、
【非主張的なコミュニケーション(あいまい)】
あなた:
「Aさん、約束の時間って7時だったよね?・・・えっと、あっ、ま、いっか・・・」
【復讐的なコミュニケーション(嫌味っぽい)】
あなた:
「Aさんは、すっごく丁寧なお化粧をする時間はあるのに、約束の時間には遅れるんだね」
【攻撃的なコミュニケーション(冷たい)】
あなた:
「Aさん、遅刻は困るよ。世の中「タイムイズマネー」なんだよ。この後の段取りは狂うし、どれだけ時間が無駄になったことか。これからは遅刻しないでよ!」
【アサーティブなコミュニケーション(相手の立場を配慮)】
あなた:
「Aさんは、最近仕事が忙しいもんね。仕事を大事にするのは大切だけど、時間を守ってくれると助かるんだけどな」
どうでしょう。
上記の4種類の伝え方を比較すると、「アサーティブなコミュニケーション」が、相手が比較的もっとも、あなたのことばを受け入れやすいのではないでしょうか。
したがって、良い人間関係を築くには、スムーズなコミュニケーションが必要で、そのためには、アサーティブなコミュニケーションに心掛けることがよいでしょう。
アサーティブ・コミュニケーションは、
◇冷静で分かりやすい
◇要求がはっきりしている
という特徴があります。
しかし、相手の立場に配慮しないと「冷たく嫌味っぽく」なるので注意しましょう。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ284号より)