残暑厳しい8月に全国で唯一開催される「フルマラソン大会」の北海道マラソンに参加し、札幌の街を走ってきました。
この大会は、今年で26回目を迎え、昨年まではフジテレビ系列で全国放送をしていたので、有名で著名なランナーやマラソン愛好家のタレントがたくさん参加する大会で知られていました。
また、世界陸上や五輪が「真夏の大会」であることから、「暑さ対策」の位置付けとして陸連にも選手にも位置付けられる大会でした。
しかし、今年からは、スポンサーの関係からか全国中継が無くなり、北海道内のローカル放送のみとなり、マラソンファンの私としては「少々さびしい顔ぶれ」となりました。
北海道に縁ができてから、仕事で本州に出張している年を除いて、毎年「8月最終日曜日は北海道マラソンの観戦の日」と位置付け、必ず沿道に応援に出ていました。
特に女子部門の歴代優勝者は、有森裕子さんや千葉真子さん、嶋原清子さんなど名前と顔が一致するトップランナーばかりで、私も直に沿道で観戦した千葉さん、嶋原さん、吉田香織さん、佐伯由香里さん、原裕美子さん、森本友さんなどを間近で拝見した時は「はぇ~、かっこいい~」と感動でした。
以前はゴールが自宅近くの中島公園で、コース変更後の昨年までは、スタートが中島公園だったので、「テレビを見ながらころ合いを見て沿道に行く」ということもできました。
しかし、「真夏の大会」ということもあり、まさか「自分が出場する」ということは去年までは夢にも思っていませんでした。
もともと日常生活でも「寒いことより暑い方が苦手」だし、マラソンは「気温15度を超えるとパフォーマンスが極端に悪くなる」ことも実感しているし、「脱水症状で救急搬送される選手たち」を間近でみると「無理~」と思っていました。
しかし、2011年4月から一念発起して月間200~400キロ走るようになり、「北海道マラソンに出場して札幌の街を駆け抜けてみたい」と急に考えるようになりました。
今回の第26回からは、スタート・ゴールが大通公園となり、スタート時刻も12時5分から9時に変更になりました。
この大会が「過酷」と言われるゆえんは「真夏の大会」だけでなく、制限時間が「5時間以内」の大会だからです。(以前は4時間以内)
フルマラソンの場合、トップアスリートでも、気象条件が30度近くになると、ベストタイムから5~10分は余裕で落ち、市民ランナーなら20~30分以上落ちるのは当たり前の世界なので、参加する場合は、実質「制限時間が4時間半程度の大会」と思った方が無難です。
さて、昨日はスタート時点で気温29℃、湿度64%の条件とマラソンレースとしては「過酷な環境」でした。
大会本部から気象状況が発表されるたびに気温が上がって行き、会場からはどよめきが上がっていました。
個人的には、7/8の豊平川市民マラソン(フルマラソン)と7/29の釧路湿原マラソン(30キロ)でシュミレーションを行っていたので、最初から「1k4分30秒」と「秋冬の設定ペースより20秒落として」走る作戦です。
なぜなら、豊平川市民マラソンでは、「前半頑張り、給水も不十分」だったことから最後の10キロは1k5分半~6分近くと大失速してしまったからです。
夏マラソンの怖いところは、「思っていたより涼しいじゃん」と思って「イケる」と考えそこそこ最初から飛ばすと最後は「ヘロヘロヨタヨタ」の「地獄」を経験することです。
「涼しい」と感じても実際には「26~28度」はありますから、普通に考えれば「暑い」です。
だったら「最初から思い切ってペースを落として体力を温存」した方が賢明です。
昨日は、途中、曇り空になり、雨がポツポツと瞬間的に落ちてきたので「ラッキー」と思ったのもつかの間、やはり「暑かった」です。
ただ、「ピーカン照り」の太陽にならなかったのがまだ幸いしました。
結果的には、中間点を1時間32分台で通過し、中間までは設定ペースより1Kあたり7秒ほど早く通過。
しかし、体力を温存してきたつもりでしたが、それでも、30キロ以降は「ゴールにたどり着くのが精いっぱい」の走りとなってしまいました。
ただ、今回は、「7月のレースでの反省」もあり、給水はしっかりととり、「明治のザバスピットイン(エネルギー補給飲料)」も余裕で食べることができたので、30キロ手前までは「遠足気分」でした。
また、給水では「水をがんがんからだにかけまくった」ので、7/8の豊平川市民マラソンの後半のように大失速は招きませんでしたが、その代わり「足底が水でふやけてマメができ」、35キロ過ぎは「だましだまし」の走りとなりました。
タイム的には、豊平川市民マラソンより約11分速い「3時間15分以内」を目指していましたが、「3時間17分3秒」でした。
ベストタイムよりは約14分遅いですが、「制限時間5時間」のレースなので、もともと参加する市民ランナーのレベルも高く、その中で「上位6%」に入ることができたのは収穫でした。
「暑いレースは大の苦手&風邪気味」なので「もしかしたら3時間30分以上かかるかもしれない」と思っていたので、自分の中では70点の出来でやや満足(無事、完走できたのが嬉しい)です(笑)
ちなみに、優勝は埼玉県庁所属の公務員ランナーこと「川内優輝」選手で、2時間18分38秒。
川内さんのベストタイムと比較すれば、約10分遅いですが、今大会はテレビの全国中継がなく、実業団の選手がこぞって不参加(テレビ中継がないと企業の宣伝にならないからか?)競り合う選手がいなかったので仕方がないのでしょう。
また、女子の優勝者は大阪長居AC所属の吉住友里選手(26歳)(2時間39分7秒)で、男女とも「市民ランナー」が優勝するという結果になりました。
北海道マラソンは、今回は「1万人」を超える大会でしたが、将来は東京、大阪のように「3万人」を超える「都市型市民マラソン」を目指しているのだとか。
ふだんのマラソンレースは、交通規制の必要が少ない「河川敷メイン」のコースが多く、たくさんの沿道や給水のボランティアのみなさま、殆ど途切れることなく続く一般市民の声援の中を走るのは気持ちが良すぎました!(そして感謝!)
大会後は、表彰式が行われたフェアウェルパーティに参加しました。
人気者の川内さんに「記念撮影の列」ができてしまったので、パーティの終了間近を狙って、川内さんに「今年は、2月の香川・丸亀(ハーフ)、4月のかすみがうら(フル)、7月の釧路湿原(30キロ)でご一緒させていただきました」と挨拶しながらずうずうしく近寄って行き、一緒にお写真を撮っていただきました。
大会最後もいい思い出ができました。
【正式順位など】
◇出走数と完走者数(合計)10243人/8081人
◇出走数と完走者数(男子)8622人/6885人
◇出走数と完走者数(女子)1621人/1196人
◇私の正式タイム:3時間17分3秒
◇私の正式順位:509位/8622人中