『ひとつのことば』

北原白秋の作品で教科書にも掲載されている「ひとつのことば」という詩がある。

ご存知の方も多いと思うが、以下のような詩である。

(引用、ここから)

ひとつのことばで けんかして
ひとつのことばで なかなおり

ひとつのことばで 頭が下がり
ひとつのことばで 心が痛む

ひとつのことばで 楽しく笑い
ひとつのことばで 泣かされる

ひとつのことばは それぞれに
ひとつの心を持っている

きれいなことばは きれいな心
やさしいことばは やさしい心

ひとつのことばを 大切に
ひとつのことばを 美しく

(引用、ここまで)

この詩をじっくり味わうと、今までの人生で経験したさまざまな経験が頭の中を駆け巡り、「深いなぁ」と、考えさせられたり、なるほど納得!と感じたり、反省したり。。。色々と感じるところがあります。

わたしは、業務改善コンサルタントや企業監査の審査員として、「クライアント先の経営者やスタッフ」の考え方をインタビューし、指導・助言をしたり、問題点を示唆する仕事をしている。

その際に「言葉の使い方ひとつ」で相手を不愉快な気持ちにさせたり、こちらの意図することが伝わらず誤解をさせてしまったりすることも多い。

そのたびに、「よい助言をするには、よいコミュニケーションが大事だ!」としみじみ実感する。

自分自身もまだまだ、完全に実践できてはいないのですが、指導・助言をする時の「適切なコミュニケーション」を行う上で気をつけていることがある。

それは、

『たとえ、正当な指導や注意であっても「それを言ったら相手の立つ瀬がない」という言い回しは厳禁である!』

ということだ。 

つまり、幼馴染や大親友でもない限り、 

1)人格に触れるような注意 

例:どんな育てられ方をしたんだ! 

2)性格を変えるよう促す注意 

例:人を信用して騙されるような性格を直しなさい 

3)態度をすぐに変えろ という注意 

例:人によって態度を変えるのは止めなさい 

は、確実に相手との関係が悪くなるのだ。

特に、「人格と性格」は、事実であっても、生まれ育った境遇など、基本的に変えることが困難であることが多い。

「行動」や「考え方」に関することは、「相手に気づかせて自覚させること」で、比較的短期間で変えることができるが、人格や性格はそうはいかない。

適切なコミュニケーションのためには「相手の立場を的確に想像し理解すること」が大原則であるが、「指導・助言・注意」をする時は、すぐには変えにくい「人格、性格」に関する言い回しは特に気をつけなければならないのである。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ290号より)


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