零細企業のオーナー社長と会話していると「わずらわしい職場の人間関係やルールでがんじがらめにされた管理に馴染めないから脱サラして起業したんです」という方が多い。
例えば、実質的に家族経営で開業している損害保険の代理店のオーナーの所に、訪問した時のこと。
この会社には、取引している損害保険のメーカーサイドから、
◇個人情報の管理
◇情報セキュリティの管理
◇事業計画とその管理
◇苦情や要望、問い合わせ情報の管理
・・・・・
などについて、ここ数年、どんどん要求されるようになったという。
この流れは、よく理解できる。
◇損害保険会社を管理している「金融監督庁」のお達しや指導という側面
◇個人情報の漏えいに対する社会の関心の高まり
◇損害保険業界の「昔ながらの人脈営業」からの脱却
◇損害保険会社の代理店管理に対するコスト削減
・・・・・
といった点が背景にあるからである。
またある時に、実質的に「家族経営に近い組織形態」の食肉加工会社に訪問した時のこと。
取引先のホテルやスーパー、チェーン店の居酒屋などから衛生管理など「食品安全マネジメントシステム」を求められているというのだ。
この流れも、保険代理店のケース同様に、よくわかる。
ここ数年「食の安全」に対して、世間の関心が高まり、最終ユーザー(消費者)は、そのユーザーへの提供者である飲食店やスーパーに「食の安全体制を充実して欲しいという声」が急速に高まっている。
昔のような「近所のよしみで・・・」の「単なる信用商売」では商売が成り立たなくなっているのだ。
つまり、「コンプライアンスや情報分析とその分析に基づいた経営計画やその業務管理」といった「マネジメント」が苦手だから「自分の人脈との信頼関係に依存して仕事が成立する独立開業」という道を選んだのに、脱サラ・独立しても「やっぱりマネジメント」が必要になっているということを示している。
食肉加工会社の社長と雑談している時に、
「事務仕事が嫌だから包丁を持つ仕事にしたのにやっぱりペンも必要な時代なんですね」
と話していたのが心に残る。
マネジメントの管理レベルはその業界や業態特性によるが、多かれ少なかれ、ビジネスを営む上で今は「マネジメントスキルは必須」の時代なのである。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ282号より)
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