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2012年6月7日に「東京電力OL殺害事件」で無期懲役が確定したネパール国籍のゴビンダ・プラサド・マイナリ元被告(45)に対し、東京高裁(小川正持裁判長)が再審開始と刑の執行停止を決定した。
この決定に伴い、法務・検察当局は7日の午後にマイナリ元被告を釈放し、入国管理施設に移した。
この判決はマスメディアを通じて「画期的だ」と言われている。
その理由は、
「再審が開始される前に、服役中の受刑者が釈放された例が極めて少ない」
からである。
過去にその例があったのは、私たちの記憶にも新しい「足利事件」(2010年無罪確定)の菅谷利和さんだけだ。
しかも、菅谷さんの場合は「検察側が再審公判で無罪論告」しており、簡単にいえば、検察側が「当時の捜査と立件は間違いでした。ごめんなさい。」と誤りを認めているケースであったが、今回は検察側が裁判所に対して異議を申し立てたように「有罪立証の姿勢」をまだ崩していない事件だからだ。
東京高検の異議を申し立てたが、結果的に、裁判所は認めなかった。
このことにより、マイナリ元被告は、
◇横浜刑務所から釈放
◇不法残留で有罪が確定しているため横浜市内の法務省入国管理局の施設に移送
◇ネパールに強制送還
となる。
つまり、今後、この「再審が取り消される」あるいは「再審が開始され裁判が始まり有罪になった」としても「被告に出廷義務がない控訴審で審理」されるため、マイナリ元被告が公判に出廷する義務はない。
したがって、マイナリ元被告は、事実上、収監されることはなくなり、家族とネパールで暮らすことが現実となったのだ。
素人見解ですが、「一審で無罪になった」のに「二審で逆転有罪になった」理由の一つに、裁判所サイドは「マイナリ受刑者がもし罪を犯していた場合、ネパールに帰ってしまい結果としてそれ以上審議できず、罪に二度と問えない」というのを一番心配していたからであろう。
6月7日のクローズアップ現代では、一審で無罪が出た後、検察の勾留請求に対して職権発動をしない判断をした(最終的には検察の請求が認められマイナリ氏は勾留された)当時の裁判官で、現在、法政大学法科大学院教授で弁護士の木谷明氏が出演していたが、木谷氏の話を聞いていると、つくづく「無罪なのに勾留したこと」と「なぜ新たな証拠が見つからなかったのに二審で逆転有罪判決が下った」のか、疑問に残る。
報道ステーションにはノンフィクション作家で「東電OL殺人事件(新潮社)」の著者の佐野眞一氏が出演していたが、佐野氏は「ゴビンダ・マイナリ氏が貧しい国として文句も言いづらいネパール人だったからスケープゴードにされたのではないか」と要は、「マイナリ氏が犯人である」という点から捜査がスタートした差別と偏見である、と主張していたが、まさにそうなのかもしれない。
それと、マスメディアは、おそらく、司法当局が怖くて、あまり触れないが「二審で逆転有罪判決」を下した高木俊夫東京高裁裁判長についても考察が必要であろう。
ちなみに、高木俊夫氏は、再審で無罪が確定した「足利事件」で「控訴を棄却して無期懲役判決」を出し、現在、再審請求中の「狭山事件」では、「2次再審請求を棄却」した裁判官である。
私が何を言いたいかと言えば、「高木俊夫裁判長は本当に自分の良心に従った判決を下すことができたのか?」と言いたいのだ。
「東電OL殺害事件」については、信念を貫いた裁判長であった木谷氏は「依願退職」に至った。
しかし、高木氏は、うがった見方をすれば「定年退官が間近に迫っており裁判官人生の晩節を汚したくない(キャリアに傷をつけたくない)」という判断があって「無難な判決(逆転有罪や再審棄却など)」を下したのではないだろうか。
高木氏は、2001年に裁判所を定年退官し、2007年には叙勲(瑞宝重光章)を受け、翌年の2008年に72歳の若さで亡くなっている。
今となってはもう遅いが、高木氏が生きているうちに高木氏が担当した裁判結果を「検証すべき」だったと思う。
菅谷さんの場合は、警察も検察も「異例の謝罪」をした。
マイナリ氏の場合は、初動捜査のミス(東電OLの定期券は殺人現場とは全く別方向の巣鴨で発見されている)など「検証して改善すべき点」が警察、検察、裁判所とたくさんある。
しかし、誰も責任も取らないのではないだろうか。
そんなことが絶対にあってはならない。
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