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20122月に開催された「第63回さっぽろ雪まつり」で雪像(初音ミク像)が気温の上昇に伴い開幕2日目で倒壊し、通行人がケガをしたことを受けて、札幌市の上田文雄市長は213日の定例記者会見で、「雪像作りのガイドライン」を策定する方針を明らかにしたというニュースが報道されていた。

この「雪像倒壊」のニュースは全国版で何度も報道されているから、ご存知の方も多いと思うが、札幌市は「観光客や市民に安心で安全な雪まつり」を提供するために、早速「再発防止策」に着手したということである。

ニュースでは、

◇大雪像は経験豊富な陸上自衛隊が制作し安全管理も行っている

◇小雪像は技術指導員のチェックを受けるものの明確な安全基準が無い

◇小雪像が倒壊したケースは過去にもあった

と報じていた。

したがって、「技術指導員や雪氷研究者の意見を聞いてガイドラインを作り、雪像が倒れにくい構造やデザインにする」という上田市長の方針は、当たり前と言えば当たり前であるが、「雪像事故の再発防止」という観点で評価できるであろう。

また、札幌市の上田市長と言えば、124日に「札幌市のマンションに住む40代姉妹の遺体が発見された問題」についても再発防止策を表明していた。

この事件も全国ニュースとなっているので、ご存知の方も多いと思う。

事件の概要は、

◇札幌市白石区のマンションで知的障害のある妹(40)と姉(42)とみられる遺体が見つかった

◇姉は約1年半前から3回にわたり区役所に生活相談に訪れ、生活保護申請の意向をみせていた

◇姉は自身の仕事や妹の世話をしてくれる施設も探していた

2人の収入は中程度の知的障害がある妹の障害年金だけだった

◇北海道警の調べでは、姉妹の部屋に求職に関するメモがあった

◇姉とみられる遺体の死因は脳内血腫で、3年前に脳外科を受診した記録があり、体調不良を自覚しつつ職探しをしていた可能性がある

◇妹とみられる遺体の死因は凍死で、死後5日~2週間

◇料金滞納のためガスは11月末に止められており、室内は冷え込んでいた

というものだ。

要は、「姉は、脳内血腫が原因で死亡し、残された知的障害の妹が凍死した」というなんとも痛ましい事件である。

この事件を受けて、札幌市の上田市長は、

「知的障害者を対象に行う生活実態調査後に、障害者本人が希望すれば、氏名や住所を民生委員に提供し、安否確認に使う」

という考えを示した。

現実的には、現状でも民生委員は「65歳以上の高齢者のうち、1人暮らしや夫婦のみの世帯などを対象に定期的に安否確認」を行っており、これ以上、活動範囲を広げる余裕がない、とも言われているから、実効性があるかどうかは、今後、検証していくしかないが、その間に、また同様の悲劇が起きないとは限らない。

一般的に事件や事故が発生しても「行政の腰は重い」と言われている。

公の組織が非を認めることは今までの政策を否定することにつながるうえ、プライドが許さないのだろう。

また、「ある事件や事故の非を認める」ことで、他の事件・事故に波及することも怖いのだろう。

しかし、「雪像事故」や「40代姉妹の遺体発見事件」を契機に役所が「再発防止策」に乗り出したことは「大甘」と言われてしまうかもしれないが、評価していいと思う。

「安心して暮らすことができる社会」実現のためには「役人に言い訳の技術を高めさせる必要」はない。

役所文化として「再発防止、未然防止」という概念が当たり前の思考や行動になって欲しいものである。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ270号より)


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