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最近、ブレーキを装備していない競技用自転車を運転していたとして、お笑いコンビ「チュートリアル」の福田充徳さんや栃木県の競輪選手が交通切符(赤切符)を切られたニュースが報じられていた。


このような「違法自転車の公道走行」など「交通ルール違反」が多発し、また、「自転車と歩行者の事故」が相次いでいることから、1025日に警察庁は、自転車の原則車道走行を促すことを柱とする「自転車交通総合対策」をまとめ、全国の警察本部に通達したという。


ちなみに、2010年の「自転車関連事故」は、151626件にも及ぶという。

この数は、交通事故全体の約2割を占め、そのうち死傷事故者の3分の2に何らかの交通ルール違反があったそうだ。

つまり、「自転車交通総合対策」をまとめた目的は、

◇増加している世間の自転車利用者のマナーの悪さに対する批判に対する対応

◇世間に、自転車は『車両』であることをより理解させ、交通ルール順守の浸透

を狙いとしているのだろう。


なお、この「自転車交通総合対策」では、

**********************

◇自転車交通総合対策の骨子

 ・自転車通行が可能な歩道の見直し

 ・自転車道や自転車レーンの整備

 ・街頭での指導・取り締まりの強化

 ・学校と連携した安全教育の推進

◇自転車走行の主なルール

道路交通法で自転車は「軽車両」と位置づけられ、車道を走るのが原則。

しかし、

(1)歩道に自転車通行可の標識があるとき

(2)幼児など車道通行が危険な者が運転するとき

(3)車道の交通状況に照らして歩道通行がやむを得ないとき

は歩道を走行できる。

歩道を走る際は歩行者を優先し、車道寄りを徐行しなければならない。

**********************

などが謳われているという。


このような「自転車交通総合対策」を警察庁が取りまとめることは、安全な社会環境の整備と言う観点では、重要なことであろう。

ただし、今後を占うと、

◇自転車と自動車の事故増加

◇自転車利用者の摘発者(刑事手続きに入る赤切符)の増加

◇各警察本部での運用解釈の違いによる摘発事例の増加

が予想されるだろう。


警察庁によれば、「自転車通行可」の標識がある歩道は全体の46%を占め、このうち幅3メートル未満の歩道について、「自転車の走行を原則禁止」する方向のようだ。

また、「自転車の歩道走行」について、幼児やお年寄りは除外し、車の交通量が多く車道走行が危険な場合なども例外と位置付け、どの歩道を見直しの対象とするかは交通事情に応じて各警察本部が判断するとしているらしい。


概念論や念頭論としては、今後の交通ルールの運用ルールは正論であろう。

しかし、例えば、

・「お年寄り」とは、何歳以上なのか?

・幼児やお年寄り以外でも子供を乗せた自転車の走行は歩道?or車道?

・「交通量が多く車道走行が危険な場合」とは、どのようなケースなのか?

などについては、「各警察本部の判断」というあいまいなものである。


一般的に、「ルールに対する取り締まりを強化」する場合、「周知徹底」を確実に実施してから行うことが必要だ。

要は「そのことを実施する人に対しては必要な力量が備わっていること」を担保してから「ルールの適用」をしなければおかしい。

つまり、「ルール教育」や「適切な周知期間」なしに「これは法律や各警察本部の運用判断で決まったことだから摘発します」「新しいルールは常識であり、知識がない、あるいは、理解不足はなたの問題です」では、まったく不公平である。


ちなみに、「原付や小型特殊を含め自動車免許等保有者」であれば、一応の交通ルールを教習所等で学習している。

しかし、「交通標識」というものは、「きちんと教育を受けたもの」でなければ、案外、難しい。

つまり「交通標識の理解は常識」となっているのは「免許制度がある車両を運転する人」であって、「自転車のみの利用者」にとっては「交通標識の理解」は常識ではない。

それなのに、違反者に対しては、自動車のような「反則金制度(青切符)」がないため、いきなり「刑事手続きに入る赤切符」が切られるのだ。

これも、「自動車運転者と比較して自転車運転者の方が弱者」となり不公平だ。

しかも、自転車の場合は「自賠責保険制度」がない。

(任意保険については、一部の保険会社で自転車に対する保険サービスを開始してはいるが)


このようなことから、

◇自転車走行レーンなどのインフラ整備

◇各警察本部での交通ルールの運用解釈の明確化

◇自転車運転者に対する講習制度の創設

◇自転車の登録制度の創設

◇自転車運転者の登録あるいは免許制度の創設

(※適切な交通ルールの教育を受けたものしか運転できない)

などの仕組みが必要になるだろう。


行政は「法律をじゃんじゃん決める」のは得意ではあるが、「縦割り行政」の弊害のせいか、その前提となる制度環境の整備については、無頓着だよな、と思う。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ253号より)



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