【よかったらメルマガ読者登録お願いします♪】↓
(パソコンでアクセスしている方)
http://www.mag2.com/m/0000218071.html
(携帯でアクセスしている方)
http://mobile.mag2.com/mm/0000218071.html
プロ野球の監督を務めるのは難しい仕事だな、と思う。
象徴的なのは、2011年シーズンをもって退任が決まった中日ドラゴンズの落合博満監督である。
落合監督は2004年に就任してから8年間の在任期間で、
◇4度のリーグ優勝
◇球団創設75周年で初の連覇(2010年、2011年)
◇Bクラス0回
と成績的には「文句をつけようがない」成績を残した。
しかし、表向きは「契約期間満了」ということであるが、事実上は親会社の経営陣、球団のフロントに嫌われての「勇退と言う名の解任」である。
解任理由とされているのは、
◇観客動員数が年々減少している
◇チーム成績は良いが試合が面白くない
◇常に仏頂面でファンサービスが足りない
◇ファン感謝デーなど試合以外の行事に積極的でない
◇態度がでかく、マスコミ受けしないコメントなのでイメージが悪い
などである。
(※ 球団社長との握手拒否をする落合監督(画像)
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1671017.html
)
確かに、観客動員数では、1997年にナゴヤドームに本拠地を移転して以来は、以下のようになっており、
97 6位 2,607,500 星野監督
98 2位 2,537,000 星野監督
99 1位 2,541,000 星野監督
00 2位 2,479,500 星野監督
01 5位 2,421,000 星野監督
02 3位 2,404,000 山田監督
03 2位 2,336,500 山田監督
04 1位 2,330,500 落合監督
05 2位 2,284,500 落合監督
06 1位 2,398,500 落合監督
07 2位 2,390,500 落合監督(日本一)
08 3位 2,428,000 落合監督
09 2位 2,298,500 落合監督
10 1位 2,193,000 落合監督
最大動員数を誇った97年と最小の10年を比較すれば、約41万人減少している。
ただ、この傾向はプロ野球全体に言えるわけで、中日だけが落ち込んでいるわけではない。
落合監督は、常々「勝つことが最大のファンサービス」「選手を上手くすることが監督の仕事」と公言している。
この考え方は「コアな中日ファン」を満足させるためには最も王道といえるだろう。
同じような考え方をしているスポーツ選手は、例えば、マリナーズのイチロー選手やサッカーの元日本代表中田英寿選手であり、彼らは「野球(あるいはサッカー)がわかる人に分かってもらえればいい」という発想だ。
つまり、コアなファンからすれば、「監督とは、大衆受けするインタビューコメントやイベント活動に精を出すより試合に勝って、選手の美技(スーパープレー)をたくさん見せて欲しい」と思うだろう。
一方、球団側は、「経営」という面で捉える。
一昔前なら「親会社の宣伝広告費」という側面のみで「プロ野球の経営はある程度の赤字があっても仕方がない」は割り切っていられた時代もあった。
しかし、今では、じゃぶじゃぶで球団経営にお金を掛けていたら、株主にも突っ込まれる。
したがって、「球団単体でもそこそこの収支」が求められる。
そうなると、
◇コアなファンを繋ぎとめる
◇新規のファンを開拓する
という戦略が必要になり、
◇「観たい」と思うスター選手を作る
◇勝利至上主義でない「素人にも面白い」野球をする
◇マスコミ受けしたインタビュー対応(派手なパフォーマンス)をする
といったことを球団は監督に求める。
つまり、一般的には、落合監督の場合、
「コアな中日ファンの顧客満足度は高いが、新規顧客や潜在的顧客の満足度は高くなかった」
そして
「落合監督の人事権を握る経営層の満足度は高くなかった」
といえるだろう。
過去の例でいえば、1999年に松坂大輔投手が入団した西武は新規ファンを獲得して、テレビ中継を観客動員数が延びた。
しかし、西武のような「常勝球団」であれば「3年連続V逸」すれば、解任される。
そう考えると、「成績がよいだけでもダメ」「観客動員数が伸びるだけでもダメ」となると、プロ野球の監督と言うのは、よっぽどの後ろ盾がないと10年以上の長期政権を務めることは難しい仕事だ、と思う。
中日に話を戻せば、来期は、OBで元中日監督の高木守道氏が就任する。
高木氏は、名古屋の財界や後援会、フロントなどからの評価が高いという。
選手に関しては、落合監督の猛烈な指導と練習量により若手も育っており、戦力自体が来期は急激に落ちることはない。
ただ、高木新監督自体は、現役時代のプレーと同様、堅実な野球をするし、性格も地味だ。
したがって、「高木野球が見たい」という新規のファン獲得には繋がるかどうか微妙である。
球団経営層が「観客動員数が減少している原因」(例:球場内の飲食台が高い)を監督ばかりに負わせるのではなく、真摯に探り改善しなければ、「監督を変えたら勝てなくなって、観客動員数も減った」ということに陥る気がするのである。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ251号より)
【よかったらメルマガ読者登録お願いします♪】↓
(パソコンでアクセスしている方)
http://www.mag2.com/m/0000218071.html
(携帯でアクセスしている方)
http://mobile.mag2.com/mm/0000218071.html