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2011926日に、とうとう経済産業省の「改革派官僚」として知られる古賀茂明氏(56)が退職した。

古賀氏は、1980年に東大法学部を卒業し、通商産業省(現経産省)入省し、渡辺喜美みんなの党代表が自民党時代に行政改革担当相を務めていた頃に「改革派官僚」として抜擢され、国家公務員制度改革推進本部事務局の審議官を務めた。


事務局の審議官を務めている頃、古賀氏は、「年功序列人事の廃止」「天下り規制の強化」「事務次官廃止」など急進的な公務員制度改革に取り組んでいた。

民主党政権になってからも、行革担当相になった仙谷大臣も当初は、古賀氏を補佐官に就かせて「公務員制度改革」に取り組むことを考えていたらしい。


しかし、結果的に、それは叶わなかった。

それが実現できなかった理由は、一般的にいえば、「既存体制を維持しようとする勢力に負けた」と言うことであろう。

話は少しずれるが、政治が実現できていないこととして、古賀氏がよく事例を上げるように、農政改革、新エネルギー改革、医療制度改革などがある。

結果的に、これらの改革をしようとすれば、その既得権益に群がっている農協や大手電力会社、医師会、そして、実は緊張関係ではなく「ズブズブの関係」である非改革派の官僚の抵抗にあって潰される。


このような事例は、何も、官僚ばかりではない。

司法制度改革もそうだ。

小沢氏が政権を奪取したら確実に改革を断行する。

そうなると検察の権益が改革により縮小するから、それを恐れて、検察は大マスコミとグルになって2年前の政権選択総選挙前に小沢代表を代表から引きずり下ろした。

2011926日に小沢氏の元秘書3人に有罪判決が下った。

当初は、石川知裕氏の供述調書がどんどん不採用となり、「無罪判決もあるのでは」という見方があったが、結果的には「状況証拠を中心に有罪」に追い込んだ判決だ。

これも「小沢氏復権&待望論の社会的気運」が高まることを阻止するための布石と見る方が妥当だろう。


記者クラブ制度もそうだ。

サラリーマン記者として、政府が記者クラブを通じて発表される「御用情報」を記事にするのが日々の仕事と考えれば、こんなに楽なことはない。

週刊誌のようにスクープばかりを追えば、記者としてシンドイ仕事となるし、日々の情報を流す政治家や官僚に嫌われ、通常の情報も流してもらえなくなるから「ズブズブの仲良しクラブ」を構築した方がラクだ。

だから、記者クラブ制度を廃止しようとする政治家については、徹底的にネガティブ報道を行い国民に悪印象を与える。


冒頭の古賀氏の退職に話を戻すが、国民の多くが民主党政権になって期待した公務員制度改革が進まないのは、これも「改革派官僚」を登用することで、既存の体制を維持した官僚に嫌われて、予算も政策も立案することが困難になることを恐れた政治家の怠慢だろう。

仮に政治家が、例えば、古賀氏の退職について「総合的に判断した結果だ」と枝野大臣のように人事の正当性を主張するのであれば、それは、非改革派の官僚にうまく洗脳されてしまった結果であろう。


このように色々な事象を見ていくと「改革」するには、政治家には相当の信念がないと、気づかないうちに、結局「既得権がある既存勢力に洗脳」されて、結果として改革は進まない。

これは、政治の世界ばかりでなく、企業においてもそうだ。

私の経験でいえば経営コンサルタントとして「社内改革を実施する立場」となった場合も、「このように変えるぞ」という「強い信念と正しい判断力」がないと、気づくと既存体制を維持したい勢力がすり寄ってきて、洗脳され、結果として何も変えられない、進まない、と言うことに陥る。

そのうち、私を「改革の旗手」として登用した立場の方まで「抵抗勢力によりネガティブキャンペーン」を繰り広げられ、ハシゴをどんどん外されていく。


またまた、やや脱線したので話を戻すが、古賀氏は、経産省退職前に、数々のテレビ番組で、民主党政権が公務員改革をするためには、

◇政治主導を貫くこと

◇改革派官僚を登用すること

◇政務三役が改革派官僚をうまく使いこなすこと

などを挙げていた。

しかし、窓際ポストに追いやられたままで、仕事を与えられない古賀氏の処遇について「事務方に任せてある」と発言した枝野大臣の発言によって、古賀氏は完全に「役所にとどまって改革への声を上げて活動を続けていくことは何の意味もないし、この状態では公務員制度改革はできない」と完全に見切ったのであろう。


各報道によると、古賀茂明氏は、党派を問わず、「公務員改革」など改革に挑む政治家のサポートをする立場で活動していかれると言う。

わたしも、古賀氏のサポートをしたいが、能力不足なので、申し出しても断られてしまうであろう。

したがって、外野からこのようにコラムなどを書いて応援するしかない。

個人的には、出版した本がベストセラーになり、著名人となった古賀氏が、安住した生活に甘んじない事を期待しつつ、今後の活動に注目したいと思う。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ248号より)


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