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環境省が推進している「環境経営システムのガイドライン」である「エコアクション21審査登録制度」における審査人は、裁判に例えれば「検察官というより弁護士」という立場である。



その理由は、

◇制度自体が「中小企業が自ら進んで環境負荷削減への取組を推進すること」を目的としている

◇審査人は、「審査を通じて企業の環境負荷削減へのモチベーションを高める」ことが役割である

◇審査人は、指導・助言を企業に対して積極的にすることが求められている

◇審査人の本音としては「正しい理解をしていただきなんとか審査登録して欲しい」と願っている

からである。

審査人が「弁護士的役割」ではなく「検察官的役割」であれば、「企業の管理体制や理解が充足しない限り×」という判断をするだろう。

だから、エコアクション21の制度においては、基本的に審査人は「受審企業の味方」なのである。

しかし、「審査人は受審企業の味方」と思っているのは、審査人ばかりで、受審企業の担当者には、そうは映らないことも多い。

私の場合、傾向として、「企業の事務局担当者が女性」だと、どうも誤解されることが多い。

男性の場合だと、

◇厳しいことを言ってるけど、最終的に登録を審議する判定会議で問題が出ないようにアドバイスをしてくれているんだ

◇同じ審査人に継続して見てもらった方が、審査対応もラクだし、よい変化も的確に気づいてもらえる

と判断していただける。

しかし、事務局が女性の場合だと、「相手のためを思ってアドバイスし、登録手続きが穏便に済ませられるように努力すればするほど」誤解されるようなのだ。

つまり、

◇審査人に、面倒くさいことを指示されて苦労した

◇他の審査人ならもっと審査はラクなハズ

との誤解なのだ(苦笑)。


審査に行って、受審企業がガイドラインに適合していなければ、「不適合指摘」を出して、自ら是正処置を実施してもらって、その結果を審査人が確認するのが「マネジメントシステム審査」の「定石」でしょう。

しかし、エコアクション21の場合、そもそも対象を「中小零細企業の環境意識と組織体制の向上」を狙いとしており、申しわけないが「是正処置を自ら実施できるレベルでは決してない」のが現状だ。



つまり、是正処置回答を依頼したら、

『不適合の処置、不適合原因、不適合原因の対策、再発防止策の有効性検証』

といったプロセスを自ら実施することは、不可能な企業ばかりなのだ。

したがって、ケースバイケースであるが、エコアクション21の場合、審査を通じて、結果として記録の修正依頼をしていることも多い。



数多く審査を経験している審査人としては、その後の「判定委員会」で指摘される箇所も分かっているから、「このまま審査資料を判定会議に提出すれば突っ込まれる」のが分かっているし、「そのツッコミを企業自ら処置対応する能力がないこと」も分かっているから、「指導・助言ができる審査現場で企業にすべきことを伝える」わけだ。



しかし、概して、事務局担当者が女性であると、「他の審査人ならもっと楽な審査だったに違いない」と思われてしまう。

まあ、私としては「もっと会社にとって厳しいことを言って欲しかったのに、ユルユル&甘々の審査で刺激が足りず、審査を通じた付加価値がなかった」と言われていないだけ、救われていますが(笑)



一般の「サービス業」全体を見渡せば、消費者に選択肢が増えている世の中だし、女性は特にその傾向が強いだろう。

だから、「他の審査人を見てみよう」という気になるのは当然なのだろうな、と思う。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ241号より)


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