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商品やサービス内容に「苦情や要望、問い合わせ」があった場合、その商品やサービスを提供している組織の「お客様相談室」や「苦情窓口」に電話やメールで連絡するのが定石であろう。
しかし、「大企業」であっても、「個人情報を盾にしてユーザーにその労を負わせる職務怠慢」な企業があるので、驚きだ。
具体的に実名を挙げると、先日「ゆうちょ銀行」の「個人のお客様のご相談(苦情を含む)窓口」である「ゆうちょコールセンター」に電話した。
問い合わせ内容としては「キャッシュカードの不着」である。
私は、「郵便貯金」時代に作ったゆうちょ銀行の個人口座のキャッシュカードが「共用カード」といって、クレジットカードのNICOSカードとゆうちょのキャッシュカードが一緒になったものを使用している。
NICOSカードの有効期限が2011年7月末で切れ、それと同時に、ゆうちょのキャッシュカードが使えなくなったのだ。
ちなみに、以前、NICOSカードを次回更新時は「廃止」したいと思い、キャッシュカードについて、ゆうちょの窓口に問い合わせをした際に、「有効期限が終了する前(1ヶ月ぐらい)に新しいカードがお届けの住所に届きます」といわれたが、現在、まだキャッシュカードは届いていない。
そのため、「新しいカードは発行されているのか?登録住所に送っているのか?それとも別の手続きが必要なのか?」を知りたかったのだ。
しかし、ゆうちょセンターでは、
◆お客様の個人情報をセンターは持っていない
◆お客様の個人情報を受け付けることはしない
との回答なのだ。
おそらく、「ゆうちょセンター」はゆうちょ銀行から業務委託を受けた組織が担当しているのだろう。
リスクマネジメントの観点から言えば「委託先に個人情報を持たせない」ことは、管理面からすれば、賢明だ。
また、ゆうちょ銀行のウェブサイトには
『お客さまがお持ちの口座に関する残高照会、取引(口座入出金)状況等の個人情報に関するお問い合わせにつきましては、正当な権利をお持ちの方であることの確認ができないため、電話による回答を行っておりません。
お手数ではございますが、お近くのゆうちょ銀行または郵便局の貯金窓口へお問い合わせください』
と記載がある。
http://www.jp-bank.japanpost.jp/contact/ctt_index.html
しかし、私の問い合わせは、「口座照会」などセンシティブ情報(機微な情報)とまでは言わないし、重要な情報でもない「キャッシュカード発行・発送状態の問い合わせ」である。
そのようなレベルの情報も「センターでは個人情報を扱っていない」というか「扱わせると管理が面倒」だからという理由で回答出来ないシステムなのに、「苦情窓口です」とよくも「ゆうちょセンターは名乗っているよな」、と思う。
外部説明としての、一応の大義名分は「本人確認ができない」とのことであるが、例えば、某ネット銀行であれば、運転免許証のコピーをFAXで送って、その後、電話で問い合わせをすれば、「本人確認終了」だし、金融機関ではないが、JALなどは、「登録している住所や電話番号、生年月日」を電話口で答えれば「本人確認終了」だ。
つまり、ゆうちょ銀行は「本人確認できない」のではなく、「ゆうちょセンターに個人情報を持たせると管理が面倒くさいだけ」なのである。
それにしても「自らのサービスの不備」(仮に)にもかかわらず、近くの郵便局に出向いてお問い合わせくださいという「ユーザーにその労を掛けさせる仕組み」は、「ユーザー(顧客)軽視の姿勢」であるといえるだろう。
また、「ゆうちょセンター」という「苦情の窓口部門」を名乗る部署に「個人情報を取り扱わせない」ということは、「苦情対応マネジメントの原則」からも逸脱している。
「苦情対応の原則」は、一般的に、
◆公開性(苦情申し出先を広く公開する)
◆アクセスの容易性(苦情申し出の容易なアクセス)
◆応答性(苦情受理の通知、緊急度に応じて迅速な対処)
◆客観性(公平で客観的、偏見のない対応)
◆料金(苦情申し出者に対して料金を請求しない)
◆機密保持(苦情内容の保護)
◆顧客重視のアプローチ(常に顧客を重視する姿勢)
◆説明責任(組織の対応と決定に対する説明責任)
◆継続的改善(継続的な業務プロセスの改善)
以上、9つの原則がある。
しかし、「苦情窓口を公言しているゆうちょセンター」には、「お問い合わせした人」を受け付けるシステムがないから、「お客様の苦情やご意見を承りました」と通知することができない。
また、「顧客を重視した姿勢」ではもちろんないし、申し出した内容について「説明すること」もできない。
おそらく「ゆうちょ銀行」的には、
◇「一般的なお問い合わせや問題解決方法の回答窓口」は、ゆうちょセンターの役割
◇「具体的なお問い合わせ窓口」は、郵便局の役割
という考えなのだろう。
しかし、そうだとするならば「ゆうちょセンターを苦情窓口」とウェブサイトで公表するのは止めるべきで、「単なる相談センター」だ。
仮に、「苦情窓口は郵便局の窓口」というシステムなら、いまどき「自らのサービスの不備についてユーザーに窓口に来い」はないだろう。
つまり、【ゆうちょ銀行の苦情対応システム】は、制度設計上、「ユーザビリティに欠けている」といえる。
既存の日本の金融機関が、現在のゆうちょ銀行のシステムの現状を知ったら「マジですか?!」というお粗末なレベルといえるだろう。
たぶん、「ゆうちょ銀行」は、「郵便貯金」時代は、「金融庁監査」の対象でなかっただろう。
銀行となり「金融庁監査」の対象となったわけであるが、金融庁には「ユーザー(顧客)満足を果たしている金融機関であるといえるかどうか」という観点で、監査をしてもらいたいと思う。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ240号より)
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