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2011年8月6日付の読売新聞(電子版)によると、外務省は8月5日に専門職として採用された沼田幹男大臣官房参事官(61)を領事局長に起用する人事を固めた。
人事の発令は、9月2日付になるという。
キャリア制度とは、「高級官僚と候補生の登用、昇進のシステム」を指す。
しかし、法律などで明確な定義があるわけではなく、慣例的に、省庁によって若干異なるが、一般的(広義)には、採用時点の試験区分で、国家公務員Ⅰ種試験合格者が「幹部候補グループ」と呼ばれる。
具体的には、私の経験では、私が経産省の外郭団体職員だった頃に、経産省の関係職員で「班長」と呼ばれる役職の人達がいたが、採用区分が、Ⅲ種の人は40代前半、Ⅱ種の人は30代半ば、Ⅰ種の人は20代後半だった。
しかも、20代後半の班長職の人が「主任班長」という班長職の中でも一番偉い役職の方だったのが印象的だった。
ぺーぺーの頃に上司に、経産省の関係官僚に挨拶に連れていかれたが、一番年上の人に最初に名刺を渡して自己紹介しようとしたら、上司に背中を掴まれて、「一番若い官僚に最初に挨拶しろ」と目で合図されたのをよく覚えている。
要は、このように、採用された試験区分によって、明かに、入省後に与えられる仕事の責任のスピードが違うのだ。
記事によると、今回「抜てき人事」で領事局長に昇進する沼田氏は、外務省語学研修員採用試験に合格して1974年に入省して、2003年に優秀なノンキャリア職員を1種職員へ昇格させる「抜てき」制度の対象となって、現在はキャリア外交官となっている。
つまり、「抜てき制度後」は「キャリア扱い」であり、純粋に「ノンキャリ扱いの人が局長」になったわけではない。
しかし、一般企業においては、大企業で「一般職」として採用された社員が、社内の抜てき人事制度で「総合職扱い」となり役員に昇進したという新聞記事が珍しくなくなったが、国家公務員においては「ノンキャリ採用の人が局長に昇進する」のは「異例」なのだろう。
公務員採用試験は、2012年度より、これまでのⅠ~Ⅲ種の区分が改正され「総合職」「一般職」「専門職」という区分になるという。
このように制度改正後も、例えば、「優秀な一般職が総合職に人事区分変更」されることがあるのだろうか?
また、私が理科系出身だから特に気になるのが、従来、技術系区分(機械、電気、化学、情報など)で合格した人が今後の区分では「専門職」に相当する気がするが、そうなると、理学部や工学部出身者は、「局長クラスに昇進することはない」制度になってしまうのだろうか?
2012年から始まる国家公務員採用試験の新制度が、人事制度にどのような影響を与えることになるのか、注目したい。
現場畑を中心に歩いてきた職員(専門職)の中で政策能力にも長けた優秀な職員は必ず出現してくるはずで、そのような職員が局長クラスの幹部になれない人事制度だとしたら、国益を損なうと思う。
東北大震災後に注目され話題になっている原子力行政などを見ていると、「行政」「法律」「経済」などの「総合職」区分出身者の幹部職員ばかりだと、長い目で見て、間違った判断をしていく可能性がある気がする。
したがって、「学閥」「採用区分閥」「経歴部署閥」あるいは「情実」や「自らの地位保全」などにとらわれない国家公務員の人事制度にしていって欲しいものである。
ちなみに、沼田氏の出身大学は「拓殖大学」だそうである。
著名な先輩には、過去に塀の中でお勤めをしていた元労働大臣の村上正邦氏や現在、お勤め中の元北海道開発庁長官の鈴木宗男氏といった熱血漢の諸氏の出身学校だ。
沼田氏が「単なる抜てき制度の象徴」に終わることなく、また、人事面において先輩諸氏のように足元をすくわれない事を望みたいものである。
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