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2011725日に放送されたテレビ朝日系列放送の「テレビタックル」では、「菅首相と北朝鮮の繋がり(献金疑惑)」について取り上げていた。

この内容は、一部週刊誌で、約1ヶ月以上前に話題になっていたので、テレビメディアが取り上げたのは、遅い気もする。


それはさておき、この番組で、レギュラー出演者の大竹まこと氏が、菅首相について、興味深い発言をしていた。

それは、「菅首相の場当たり的政策」についてである。

大竹氏は、「菅首相をかばう気はさらさらないが」と前置きして、菅首相を非難するゲスト出演者(例:自民党の塩崎泰久元官房長官)に対して、

◇どうして、菅首相を非難するのか?

◇菅首相の政策は結果的には、正しいことが多いのではないか

◇根回しや手順を踏んでいないから、おかしいと言うのか?

というようなことを質問していた。


確かに、浜岡原発の突然の停止要請や玄海原発の運転再開容認後のストレステストの実施、再生エネルギー法案、脱原発依存政策への転換など、これらは「結果的」には、大竹氏が(おそらく、逆説的に)質問の中で述べたように「そんなに悪くない」政策である。

しかし、野党はおろか身内の民主党、そして国民の多くも「菅首相は信頼できない」と判断して非難を強めている。


では、「なぜ、菅首相の政策」は国民に信頼されないのだろうか?

その「カギ」は、菅首相の打ち出す政策が『場当たり的』という点であろう。

場当たり的の問題点は、

◇あまり議論されずに、唐突で、思いつきで出された感がある

◇今まで目指してきたこと(基本方針)やしてきたことと整合が取れない

◇データが薄く、なぜそのように考えたのかの根拠が不明確である

◇聞きかじり情報を源とし、感覚的かつ直感的判断である

◇ゆえに、総合的な見地に基づく決定ではない

◇政策達成までの明確なストーリーがないまま「案」だけがぶちあげられている

といった点であろう。


つまり、政策決定者が

「絶対的な独裁者」

あるいは、

「熱狂的な大多数の信者的国民に支えられた政権」

ではない限り、たとえ、結果論として良い選択であったとしても、「多くの国民を納得させることができない」のが『場当たり的政策(判断)』の問題点なのだ。


これは、私たちの日常生活に置き換えても、よくわかる。

絶対的な信頼を得ている「カリスマ経営者がいる中小企業」や「カリスマお父さんがいる家族」であれば、カリスマ社長やカリスマお父さんが「思いつきや感覚的、感情的にものごとを判断して決定」したとしても、社員や家族は、その決定について行くだろう。

決定に根拠が不足していても、意外と「経験則や思いつきでなんとなく」は当たることが多いし、失敗しても「カリスマ社長(あるいはカリスマお父さん)が決めたんだから失敗してしょうがないし、運がなかったと諦める」と納得する。


しかし、多くの利害関係者が存在する大企業や民主的な国家であれば、成功した時は結果オーライであるが、失敗した時のことを考えると、「トップの思いつきで、自分達も一緒に心中はしたくない」と思う。

だから、「根拠やプロセスを明確にした説明責任」が必要になるのだ。


話しは逸れるが、「中小零細企業の組織論(経営システム)」が「思いつき」や「臨機応変」に主体による意思決定で、「阿吽の呼吸」や「以心伝心」によるコミュニケーションが基本になるのは、ある意味、当然なのだ。

だから、「外部に対する説明責任」を求められると、そういった文化がないから、途端に、脆弱な対応になる。


大竹氏の質問の後に、「テレビタックル」の進行を実質的に務めているエッセイストの阿川佐和子氏が、ストレステストの件については、菅(首相)さんが、海江田経産大臣に「“私の認識が不足していて周囲を混乱させ、迷惑を掛けたました。ストレステストを実施して問題ないことがわかってから運転再開しましょう”といえば、みんなまるく収まるんですよね」と話して、番組をうまくまとめていた。

この阿川さんの言葉が、実に的を射ていると思う。


菅首相が、国会や日本国という大組織のコンセンサスを得るための論理的思考能力や説明責任能力に問題があるのはこれまでの政権運営で明らかだ。

そういう点では、「首相としての資質」に疑問符がつくのかもしれない。

ただ、せめて菅首相は、「たとえ思いつきに基づく決定」だったとしても、せめて「以前の発言は誤りでした。混乱させて誠に申し訳ないが、これこれのデータから、このように政策転換や指示の修正をしたい」と素直に謝る度量が必要なのではあるまいか。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ239号より)


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