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2011723日に発生した「中国高速鉄道事故」で、びっくりしたことがある。

それは、「メディアの政府批判」である。



これまでの多くの日本人の認識は、

◇中国ではメディア統制が敷かれている

◇中国メディアは政府にとって都合の悪いことは報道しない

である。



しかし、今回の事故では、

◇中国国内の新聞各社は、鉄道省の事故対応を批判している

◇国営テレビの女性キャスターが政府批判を涙で訴えている

といった事態が発生している。

中国事情に詳しい専門家が日本のニュースで語っていたのは、

◆政府の統制力が以前より弱くなった

◆背景には、メディアが民意を代弁しなければ事業として成り立たなくなった

という原因があるらしい。



それにしても、以前なら、「国営テレビのキャスターが個人的な主張を、テレビを通じて述べた」ならば、クビが飛んだだろう。

しかし、今、それをすれば、たちまち人民が政府を猛烈に非難し、国内各地でデモが発生し、大混乱するから、クビにできない。

キャスターもそれがわかっているから、「政府の御用報道」をしなくなったのだろう。



それにしても、鉄道省の事故対応は、お粗末すぎる。

現在の所、事故原因を、上海鉄道局の安路生局長は、

◇温州南駅の信号の設計に重大な欠陥があったこと

◇落雷で信号が故障し、赤信号を出すべき時に青信号が出てしまう誤作動を起こした

◇職員がそのトラブルに気づかなかった

◇職員に対する教育・訓練が十分でなかった

と説明している。

仮に、これらが原因だったとしても、今後の再発防止対策、謝罪は、未だ行われていない。

また、捜索活動が不十分で、座席表も明らかにされていない。

遺族にとっては「事故の真実は何なんだ」、「助かったはずの命が救われなかったのではないか」と納得がいかないのも無理はない。



それにしても、素人目にも「落雷による信号機故障」はなんとなく納得がいかない。

そもそも、信号機が故障すれば、「赤信号」になるのが基本である。

「故障により青信号」になるのであれば、上海鉄道局が発表したように、制御システムの設計ミスである。



次に、自動列車停止装置(ATS)が機能していたかどうかである。

列車は、信号機通りの走行をしていても、運転士の操作ミスによる事故を防ぐために、超加速度や列車間の間隔をコントロールする制御方法が採用されているのが通常であるはずだ。

しかし、追突車両は、直前まで減速することなく衝突している。



したがって、素人考えでは、「衝突車両をさっさと埋めた」(その後、国内外からの非難を受けて掘り出されている)ことから、ATSが機能していなかったことを隠ぺいしようとしたのではないかと思う。



中国は、経済は自由主義経済に変えていったが、共産党の弱体化を防ぐために、「政治の見える化」は積極的に行ってきていない。

そもそも、次期国家主席就任が予定されている習近平氏の選出についても、「中国共産党の高級幹部の子弟からなる太子党内の決めごと」であり、党内で「代表選」を実施した訳でもなく、その決定プロセスは、不透明である。



世界の例を見るまでもなく、人民は「政治の民主化」を急速に求めていくことになるであろう。

つまり、後継である習氏が、よっぽど人民の人心を掌握した政治をしない限り、人民の不満は高まる。

また、共産党人事で冷や飯を食わされた「中国共産主義青年団」が民意をバックに体制に反旗を翻すかもしれない。

そうなると、共産党の一党独裁政権は、終わる。

要は、習氏が「ラストエンペラー」になる可能性が大なのである。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ239号より)


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