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2011325日の衆議院本会議で、NHKの平成23年度予算案が、全会一致で承認されたという。

ご存知のように、NHK(日本放送協会)の予算は、国会の承認事項なのだ。


NHKの予算が、「なぜ、国会の承認事項であるか?」というと、法律的には、その根拠は、「放送法第37条」に規定されているからである。

では、「なぜ、放送法でそのような規定が設けられているのか?」と言えば、NHKは、他の民間放送会社と違って、主たる財源が「テレビを所有するわたちたち視聴者の受信料」だからである。


つまり、財源の大部分が「公金」である以上、そのお金の使い道は、NHKが自由に決めるわけにはいかず、「受信料支払者」(視聴者、顧客)の「なんらかの了解」を得る必要があるからだ。

したがって、「なんらかの了解」となると、「国民の総意を代表していると言う位置付けの国会」がその役割を担うことになるわけだ。


個人的には、「裁判員制度」で「国民の声を裁判に反映」させる仕組みにしたのだから、予算承認は、「視聴者リストから無作為に抽出して選ばれた“運営委員(仮称)”からなる運営委員会による承認事項」でもいいと思うが、現在の法律では、「国会」と言うことになっている。


メリットデメリットは、何事にもあるが、そんなNHKという組織が持つ特性があるためか、NHKの報道姿勢は、組織文化として「視聴者目線で」「特にその情報を必要としている人達目線で」という考え方が、多くの職員全体に根付いているのだろう。


311日に発生した「東北地方太平洋沖地震」に関する報道で、NHKと民間放送の「報道姿勢の根底にあるもの」の違いをはっきり私たちに見せつけ、認識させてくれたのが、「312日の菅首相の記者会見に対するフジテレビ」と「314日の被災地からの生中継での日本テレビ系列“スッキリ!!”」である。

フジテレビは、菅首相の会見に切り替わっている画像の際に、キャスター?(スタッフ?)の声で「ふざけんなよ、また原発の話なんだろ、どうせ」や「アハハ、笑えてきた~」といった音声がテレビから漏れ聞こえてきたのだ。


また、日本テレビは、気仙沼市から中継した大竹真レポーターが、カメラとマイクが自分に切り替わっていることに気がつかず、津波によって変わり果てた市街地をバックに、「ほんっと~に面白いね~」 と話しながらニタニタ笑っている様子が映し出されたのだ。

この画像は、ユーチューブで見たが(現在は、削除されている)、大竹レポーターの肩を持てば「生中継は、いろいろなハプニングがあって面白いね~」という意味だったのかもしれない。

ただ、時と場合を考慮すれば、どう考えても「地震災害に対する他人事発言」「被災現場の物見遊山的発言」としか視聴者には受け取られないものだった。


それに対して、NHKは、報道番組はもちろん、情報番組でも、出演者の服装にも気を配り、報道内容も、「被災地に人のために必要な情報を第一に!」という姿勢が見えてとれる。

もちろん、「あさイチの有働由美子アナ」のように、「消費者目線過ぎて、農業関係者、漁業関係者の風評被害を助長し、煽るようなコメント」も時としてあるが、全般的には、「国民のための生活情報を届ける」という報道姿勢が、反射神経として身についている感じだ。


この「NHKと民放の違いは何なんだろう?」と考えてみた。

おそらく、この違いは、「顧客の捉え方」の違いではないだろうか。

つまり、

NHKの顧客→視聴者

◇民放の顧客→スポンサー

であるから、民放は、「視聴率が上がって、自社の宣伝を目的としてスポンサー契約しているスポンサーに満足してもらいたい」という概念が身体に染みついているのだろう。

したがって、民放が意識するのは、被災地の人のためという役割を果たすより、「視聴率を如何に上げるスポンサーに貢献するか」、というその報道に興味を引く傍観者目線の報道となるのだ。


民放は、「視聴者に何を言われたって、テキトーに受け、聞き流し、高視聴率が取れて、スポンサーに喜ばれれば全てOK」という文化だから、今回のような「災害」という非常事態の報道で「地」が出てしまい不適切発言となるのだろう。

再発対策としては、「場をわきまえて細心の注意を払った報道すべき」と専門家は言う。

しかし、「民間放送といえども放送は公共の電波を利用している」という基本原則を再認識しなければ、「不適切発言」はまた発生するだろう。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ222号より)



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