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雪国での生活をを経験したことのない方には、分かりづらい話で恐縮ですが。。。

豪雪地帯でお店を営む方と話をしていたら、「除雪業務って、作業する人によって全然違いますね」という。


よくお話を聞いてみると、

◇お店は、毎年シーズン契約である建設業者に除雪業務を委託している

◇除雪箇所は、公道からお店につながる私道と店舗前の駐車場

2009-2010シーズンまでは、長い間、同じ作業員(重機オペレーター)が実施していた

2010-2011シーズンから作業員が変わった

◇新しい作業員の方は、雪を取り除いてほしい部分が取り除かれていない

◇車を止めていると、その周辺は除雪してくれない(ひと声掛けてくれない)

◇委託している建設会社の社長にクレームを言ったが「そう言われても・・・」とらちがあかない

のだという。


正直に言えば、お店の人は、「業者を変えたい」のであるが、田舎で、今までのしがらみもあるから、変更しにくい、と本音を漏らしていた。

このお話を聞いた時に、『この手の話は、最近、よく聞くなあ』と思った。

近年、国家財政や地方自治体の財政も厳しく、公共工事に対する予算が年々減少している。

したがって、建設業者は、経営が厳しく、従業員の新規採用を控えている会社も多い。

そのため、建設業の中で、比較的専門職と化している「重機オペレーター」について、若い人材が育っていないのだと言う。

また、高額な重機を手放す建設会社も増え、除雪業務に不慣れなオペレーターが実施しているケースが増えているのだと言う。


道路の除雪に関しては、私たち「道路利用者」でも、その「除雪作業の上手い、下手」にすぐに気が付く。

札幌市内に住んでいると、建設業者も、まだ余裕があるのか、除雪技術が落ちていないので、気がつかない。

雪が堆積しまくっていて「走りづらいなぁ」と感じるとしたら、それは、「除雪予算が減らされて、除雪回数が減っているため」だ。

しかし、建設会社の倒産なども激しい地方に行くと、2車線道路が「1.5車線道路」ならまだいい方で「1車線道路」と化しているところもある。


「除雪のプロ」に言わせると、「同じ除雪回数」「同じ除雪出動時間」であっても、作業員のレベルによって、その除雪結果はだいぶ違うのだと言う。

実際に除雪している人に、「上手い除雪箇所」と「下手な除雪箇所」の例を教えてもらったことがあるが、確かにその結果は歴然としていた。


冒頭の話に戻るが、このように「作業員によってその結果が違う」のは、まずは、「業務が標準化されていない」ことが一番の原因である。

標準化されていなくても「上手い人がその業務を実施している場合」は、その人がその業務をやり続けている限り、組織として問題は顕在化しない。

要は「あの人に任せておけば安心。お客さまからも信頼され、感謝されているし」という認識だ。

つまり、このような時は、

◇ベテラン作業者に仕事を、社内的にまる投げしている

◇ベテラン作業者の仕事を、組織として管理していない(やり方、出来栄え評価など)

状態だとも言えるのである。


問題が出るのは、「ベテラン作業者が退職などで変わった場合」である。

こういう組織は、先にも述べたように「業務を管理」(作業方法、報告方法、出来栄えの評価方法、改善等の議論 など)していないから、「重機免許を保有している新しい人材を雇って仕事をやらせるだけ」である。

その人が、たまたま、前任者と同等以上の経験者なら、また問題は出ないが、そうでないと「大問題」が発生する。

極端にいえば、例えば、雪の降らない沖縄の建設現場で長年に亘って重機操作をしていた人を雇って、業務指示だけしても、まともな除雪業務ができないのは自明の理である。


上記の例は「除雪業務」であるが、世の中には、意外と、このような状況のまま、経営者は、なんの疑問やリスクも感じないまま仕事をさせているケースは多い。

こういう会社で「仕事に必要なことや要因に求められる力量は何ですか?」と尋ねると「重機の免許です」と回答される。

しかし、必要なことは、「業務のプロセスの明確化(業務の標準化)」と「当該業務に対する知識教育と経験」そして、重機免許なのだ。


経営者や管理者は、「自らが指示している仕事」が『数字だけ示して後は、完全なまる投げ』になっていないか、『仕事のやり方は、全く担当者にお任せで、その方法や実効性』はチェックしているだろうか、などについて、再確認しておくことが顧客に信頼される仕事をする上で重要なのである。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ219号より)



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