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2011年2月6日に、神奈川県小田原保健福祉事務所は、小田原市浜町3丁目のレストラン「ロイヤルホスト小田原店」を営業停止処分にした。(営業停止は2月7~9日)
営業停止処分となった理由は、13~81歳までの13人(男4人、女9人)が下痢や吐き気などの症状を訴える食中毒になり、このうち男女計4人からノロウイルスが検出されのであるが、13人の共通の食事は「1月31日にロイヤルホスト小田原店での食事」だったため、同店舗が「食中毒の原因」と断定したためである。
この報道を知った時に、「食中毒にかかった13人に共通した食事」というだけで、食中毒の原因が保健所により断定されてしまうんだぁ、と少々びっくりした。
ロイヤルホスト小田原店の利用人数がわからないので、食品衛生法が定める「大量調理施設」に相当し、「検食」の対象事業所なのかどうかわからないが、対象事業所であれば、保存した「検食」(食材サンプル)の検査結果により、食中毒の原因となった食材が特定できるだろう。
しかし、食材サンプルがなければ「1月31日に使用した食材で推測すると、たぶん、これが、食中毒の原因であろう」というレベルでしか原因が掴めないはずだ。
ともかく、神奈川県の小田原保健福祉事務所に営業停止処分を下されてしまったロイヤルホスト小田原店としては、外部に対して謝罪文を公表するしかない。
調べてみると、ロイヤルホストホールディングスより2月6日付で「ノロウイルスによる食中毒事故発生に関するお詫びとお知らせ」という謝罪文が公表されていた。
例によって、謝罪文に必要不可欠な項目をチェックする方法としては、『社長限界でしょ』(被害者への謝罪、調査結果の報告、原因の明示、改善策の提示、処分・賠償)が含まれているかを確認することである。
では、それぞれを確認してみる。
(※「 」内は、ロイヤルホストの謝罪文より引用)
【被害者への謝罪】
「発症されたお客様には多大なる苦痛とご迷惑をお掛けしたことを心より深くお詫び申し上げます。また、同店舗を日頃からご利用いただいているお客様および関係者の皆様にも多大なご迷惑とご心配をお掛けしましたことを、重ねてお詫び申し上げます。」
⇒一応、合格点といえるだろう。
ただ、個人的には、ホールディングスが発表している文章なのだから、小田原店利用者に対する謝罪だけでなく、他のロイヤルホストを利用している人、および、利用してみたいと思っていた客層も意識した文章の方がよい気がする。
【調査結果の報告】
「平成23年2月4日、「ロイヤルホスト小田原店」において、平成23年1月31日にお食事をされた複数のお客様に食中毒の疑いの症状が発症している旨、所轄である小田原保健福祉事務所より連絡がございました。
その後、小田原保健福祉事務所の調査の結果、計13名(2月6日現在確認数)のお客様に嘔吐・吐き気・下痢・腹痛などのいずれかの症状が発症しており、お客様および当社従業員の検便からノロウイルスが検出されたことから、小田原保健福祉事務所により同店舗で提供した食事が原因であると判断されました。」
⇒この文章からは「小田原保健福祉事務所が、“ロイヤルホスト小田原店が原因”というから仕方がない」という雰囲気が漂っている。
つまり、小田原店サイドとしては、「行政機関が決めたのだから、納得せざるを得ないが、原因はわからない」というのが正直な想いなのだろう。
ただ、「原因となった食材はわかりません」とは書けないので、小田原保健福祉事務所の調査結果をそのまま公表するにとどめたのだろう。
【原因の明示】
⇒ロイヤルホールディングスによる原因の記述はほぼない。
【改善策の提示】
「当社グループでは、日頃より衛生管理の徹底と従業員教育および社内体制の整備を推進してまいりましたが、この度はこのような食中毒事故を発生させてしまい、お客様や関係者の皆様に多大なご迷惑とご心配をお掛けいたしましたことを、改めて心より深くお詫び申し上げます。
当社グループといたしましては、この事態を厳粛に受け止め深く反省するとともに、再発防止に向けて以下の対策を実施し、食の安全・安心の確保に一層の万全を期してまいる所存でございます。
① 従業員教育および調理段階での衛生管理を一層徹底いたします
② 従業員の健康管理を一層徹底いたします。
今後とも変わらぬご支援を賜りますよう、伏してお願い申し上げます。」
⇒原因がはっきりしないから、一般的なことしか述べられていない。
要は「衛生管理の徹底」しか対策を述べていない。
食材の調達ルート、食材の選定方法、食材サンプルの保存の実施などやるべきことはあると思うが、一切触れられていない。
【処分・賠償】
⇒ロイヤルホールディングスによる処分・賠償の記述はほぼない。
こうして、謝罪文全般を見ると、若干から口になるかもしれないが、ロイヤルホールディングスには、「交通事故にあったようなもので、今回の食中毒は仕方がない」「しかし、食中毒を引き起こしてしまったので、上場企業の説明責任として、被害者や利害関係者に、最低限の説明はしましたよ」というのがホンネのようである。
もちろん、「原因が、ロイヤルホスト小田原店が提供した食事(食材)」との推定原因なので、これ以上、ロイヤルホストに期待するのは無理かもしれない。
ただ、個人的には、もうちょっと、原因と再発防止策、処分・賠償については、触れて欲しかったな、と思うので、謝罪文の採点結果としては「70点」というところである。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ215号より)
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