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『東京ドームシティの事故原因は人為的ミス』

2011130日に東京都文京区にある「東京ドームシティ」の遊園地で痛ましい事故が発生した。

この事故はメディアで大きく報じられたので、ご存知の方が多いと思うが、事故を振り返ってみる。


《事故に関する情報》

◇走行中の小型コースター(スピニングコースター舞姫)から34歳の会社員の男性が転落し、病院に搬送されたが、まもなく死亡した

◇スピニングコースター舞姫はドイツ製で、座席が360度回転しながら最高速度は時速40キロで走行する

◇死亡した男性は、4人乗りのコースターの左前方の席に座り、スタートからおよそ30秒後に、8メートル程の高さのカーブ付近で転落した

◇体格に応じて、座席の安全バーは8段階あり、出発前に自分で安全バーを手間に引き、係員が確認する手順となっていた

◇死亡した男性は、身長1メートル85以上で体重も100キロ超という大柄な体格だった


この原稿を執筆している時点(21日現在)で報道されている情報では、事故の直接的原因として考えられているのは、「男性の体格が大柄だったために安全バーの固定が不十分なまま走行した可能性がある」とみられている。

つまり、「安全バーの故障」や「回転式遊戯具の不具合」といった機械トラブルではなく、「安全バーの固定確認が不十分」という係員(事故当時の担当はアルバイトの女子大生)の人為的ミスだったようなのだ。


運営会社側の「業務上過失致死容疑」に関する責任問題は、警察の捜査やその後の裁判にゆだねることとし、この原稿では触れることとしない。

そこで、ここでは事故そのものについて考えてみることにする。

普通に考えれば、このような事故の再発防止策は、「原因が係員の安全バーの固定確認ミス」なので、「安全バーは係員による口頭によるアナウンスだけではなく、係員が安全バーの目視および手で触って固定されていることを確認しなければ発車させてはいけないことを関係者に周知徹底する」という対策になるだろう。


ただ、「それで事故発生の未然防止策として十分か」といえば、微妙である。

「係員による目視や手で触って確認」という文書化された手順を作成し、係員に徹底させようとしたところで、それを確実に実施するとなると「発車までの時間が長くなる」だろう。

では、「発車までの時間を従来通りとしようとすれば係員の数が増える」ことになり、「休日のお客さんの人数と乗車券代」、「係員の人数とそれにかかる人件費」のバランスを考えれば、コスト面、オペレーション面より、「100%確実」にすることは困難であろう。


したがって、遊戯具のシステムを変更しないとするならば、「乗車条件としての体格制限」の基準を設けるべきである。

特に、今回の事故は、寒い冬場であり、男性は厚着をしていたと考えられ、たとえば、「服を着た状態でウエスト100cm以内」といった基準を設定し、乗車制限をしなければ、確実ではないだろう。


もちろん、遊戯具のシステム変更が可能であるならば、「安全バーが固定されない限り発車できない」というシステムに変更する必要がある。

ただ、遊戯具のシステム変更を実施するとなると、他の遊戯具にも水平展開をすることとなり、コスト的な面が生じてくる。

「安全第一」であることは当然であるし、最優先課題ではある。

しかし、世の中は、経済原理で回っていることも事実なので、仮にコストが運営費用に見合わないものであるならば、事業としては成立しなくなってしまう。

(その2に続く)

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ214号より)



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