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以下は、ある日本の大企業におけるエピソードをもとに脚色した話である。


そのある大企業が取引先の現状分析をしてみた。

すると、大半の取引先の経営状況は、

◇オーナー企業が中心

◇オーナー企業は23代目に移行している

◇利益優先で結果重視、業務のプロセス管理する概念が薄い

◇コンプライアンスなどリスクマネジメントが考慮されていない

◇新たな営業ツールに乏しい

という状態だった。


さらに、その大半の取引先の取引先の多くの経営を分析すると、

◇中小零細企業が多い

◇倒産、解散する企業も増えている

◇取引先の多くは、同業他社との合併が進んでいる

◇合併した会社は、合併先が主導権を握っている企業が多い

◇業務手順がバラバラ

という状態。


分析すると、このような状況なので、大企業の本社では、

◇取引先の経営基盤を整備する

◇取引先の取引先についても経営基盤を整備する

という戦略を考えた。


では、この戦略を成功裏に収める為の手段に、環境マネジメントシステムを取引先に要求することにした。

その狙いは、環境マネジメントシステムの構築・運用を要求することで、いわゆる「PDCAサイクル」を回すことで、「取引先」や「取引先の取引先」が、経営方針を立て、中期計画や品質目標とその活動を計画し、進捗状況を監視して改善すること、および、顧客要求事項に敏感になり、製品やサービス、そして、業務改善を継続的に実施できる体制を作り、持続して自律した成長可能な企業作りしていって欲しい、と考えたのだ。


しかし、単に「環境マネジメントシステムを導入しなさい」といっても、なかなか、取引先などの経営者は、「うん」といわない。

そこで、「環境マネジメントシステムの認証取得」をした企業には、取引先の評価点や手数料収入にメリットを設けることにした。

つまり「ニンジン」をぶら下げたのだ。


環境マネジメントシステムの導入スピードを高めるために、大企業の本社では、各取引先の担当者に「自分の取引先に環境マネジメントシステムの認証」を取得するようにハッパを掛けた。

・・・・・・。


ここまでの文章を読むのに、お付き合いいただいた方なら、この大企業の中長期的な経営戦略のひとつとして「環境マネジメントシステム」を「取引先」や「取引先の取引先」に要求していく理由が、よくご理解いただけるだろう。

間違っても、取引先に環境経営システムを要求することは、単なる「企業のイメージアップ」だけを狙っていたり、「地球にやさしい企業活動」だけを大企業の使命として、取り組んでいるわけではないのだ。


しかし、この大企業だけでなく、意外と多くの取引先管理を実施している大企業において、「なぜ、取引条件として、マネジメントシステムの導入」を求めて行くのか理解されていないのが現状だ。

従事する役職員の「オツム(地頭)」の問題ももちろんあるが、おそらく、「まだまだ目先の成果を出した人が評価され、出世する仕組み」なので、組織を間接的に支えて行く仕事はいい人材が集まらず、予算も、組織内での位置付けも、なかなか高まらない体制だからそうなってしまうのだろう。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ203号より)


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