(パソコンでアクセスしている方)
http://www.mag2.com/m/0000218071.html
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新聞やテレビなどジャーナリズムの果たす役割は、政治や経済、社会問題、その他の記事に関する本質、つまり、真理や価値、倫理を追求することだろう。
そして、媒体であるマスメディアはその情報を不特定多数の人に拡散させることが役割である。
マスメディアは、先に述べたように多くの人に情報を流すことではあるが、人々の関心が高い情報ばかりを単に流せばいいといううのものではないと思う。
しかし、現実的には、新聞であれば販売部数が増える記事、テレビであれば視聴率が取れる記事が優先される。
最近、それを顕著に感じたのは、「市川海老蔵さんの殴打事件」に関するマスメディアの対応だ。
この事件は、「殴られて被害者」と主張する市川海老蔵さんと「私も海老蔵さんに殴られ被害者である」と被害届を出しそうな勢いである元暴走族リーダーと傷害容疑で逮捕はされたが口が重い伊藤リオン容疑者と関係者の主張がそれぞれ違うことから、芸能スキャンダル系ネタとしては面白く、格好のニュースソースとなっているため、連日報道されている。
わたしは、ミーハーなので、ゴシップ記事は嫌いではないし、民間テレビ放送は視聴率が命だから、当然と言えば当然だが、ちょっと異常である。
そのため、その他のゴシップ系ニュースがさっぱり報じられなくなった。
私が感じる「さっぱり報じられていない人」のニュースの代表格は、
◇神戸海上保安部所属の海上保安官の一色正春氏(43歳)
(尖閣諸島沖での中国漁船と巡視船の衝突の様子を映したビデオ流出問題)
◇北海道日本ハムのダルビッシュ有投手(24歳)
(離婚問題)
◇元朝青龍関(30歳)
(2010年1月に発生した殴打事件の不起訴処分が12月に決定)
の3人だろう。
当事者・関係者は「海老蔵さんのおかげでラッキー」ぐらいにしか捉えていないかもしれないが、国際問題にまで発展した機密漏えいのニュースよりも「大リーグ移籍確実」と言われていた球界を代表する投手の私生活よりも、あれだけ世間を騒がせ引退にまで発展した大横綱の傷害事件よりも「おぼっちゃま芸能人が酔っぱらって起こした喧嘩」がクローズアップされ、報道しまくられるのは、どうなんだろう??
冒頭でも述べたように「世の中の人にものごとの本質」を伝えることも新聞やテレビの役割なのに、単にその時その時、一番関心が高い(要は販売部数や視聴率が増加する)出来事だけを選ぶことは、彼らの使命として適切なのだろうか?と思う。
特に、元朝青龍関の傷害事件不起訴処分は、全く報道されていない気がする。
検察が発表した不起訴処分の理由は「被害者と示談が成立している」「すでに相撲界から引退している」からなのだという。
私たちは「法の下の平等」という法治国家である日本の原則を中学校で習った。
マスメディアがジャーナリズムの心を失っていないのであれば、この不起訴処分について、世の中に問うべき報道をするべきだ。
民主党小沢元代表の起訴が決定した検察審査会については、やたらと報道しまくっていたが、この不起訴処分についても検察審査会の必要性を報じないのであれば、マスメディアは公正中立とはいえず、恣意的な情報拡散機関と私たちは捉えるべきなのだろう。
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