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2009年に秋葉原の「耳かきエステ店員の江尻美保さん(当時21歳)と祖母の鈴木芳江さん(当時78歳)を殺害した」として、殺人罪などに問われた常連客の林貢二被告(42)の裁判員裁判で、東京地裁は、無期懲役判決を言い渡した。
この裁判は、検察側が裁判員裁判で初の死刑を求刑したことで注目されていた。

裁判で死刑にならなかったポイントは、
◇犯行の動機は、極刑に値するほど悪質なものとまではいえない
◇鈴木さんの殺害には計画性が認められず、被告にとって想定外のできごとであった
◇事件後に、被告なりに反省の態度を示していることは、考慮すべきである
という3点なのだという。

死刑判断では、1968年にガードマンやタクシー運転手の4人を殺害した際の「永山基準」がひとつの目安となる。
つまり、永山基準で島された、9項目の観点を総合的に判断して「死刑やむなし」が判断される。
死刑にならなかった3点を9項目に照らし合わせると、
◆犯行の動機
◆犯行態様、特に殺害方法の執拗性、残虐性
◆犯行後の情状
の3点が「死刑回避の判断」となったのだろう。

個人的には、「犯行の動機」が死刑判断の要否を決める大きなポイントになった気がする。
亡くなった江尻さんと鈴木さんおよび遺族の方には申し訳ないが、「耳かきエステ」というある種の「感情労働」の結果が、不幸にもストーカー的な林被告の行動を生み、「林被告側だけに犯行動機があったわけではない」という裁判側の判断になった気がするのだ。

つまり、判決理由などには明確に表現できないが、議論の中では、ふつうのサラリーマンであった林被告に、「毎月何十万もの費用」を結果として費やさせるような営業をしていた被害者にも責任があると判断したのだと思う。
「感情労働」が、実質的なビジネスの中心となっている業態(筆者の「感情労働」の定義では異性の接客により購買動機を促す性質の仕事。例えば、飲み屋さん、メンズエステ、風営法関連業種、宝石販売など)では、接客する人とお店側が「顧客の経済状況」「顧客の心理状況」をもっと的確に捉えた顧客に対する対処方法を取ることがリスクマネジメント上必要なのだと思う。
つまり「単なる出禁」という対応は適切でなかったし、営業プロセスと結果を監視し、適切性をチェックして、別の対応を店側も取るべきだし、それがリスクマネジメントである。


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